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上智大学総合人間科学部心理学科准教授

上智大学総合人間科学部心理学科准教授に関連する発言13件(2023-05-16〜2023-05-16)。登壇議員1人。関連する会議録を横断的に参照できます。

最近のトピック: 被害 (55) 暴力 (36) 同意 (28) 調査 (28) 性的 (23)
発言一覧
発言者 肩書 日付 会議名
齋藤梓
役割  :参考人
衆議院 2023-05-16 法務委員会
○齋藤参考人 本日は、よろしくお願いいたします。  私、性暴力の被害に遭われた方の心理について研究をしております、上智大学総合人間科学部心理学科の齋藤梓と申します。また、同時に、公益社団法人被害者支援都民センターにて、性暴力を含め、犯罪の被害に遭われた方の支援に携わっております公認心理師、臨床心理士でもあります。本日は、研究や臨床で得られた知見を基に、改正案に関する意見を述べさせていただきます。  基本的に、私は、今回の改正案に賛成をしております。私はずっと、様々な事件に関わる中で、なぜ、明らかに性犯罪だと思われるのにもかかわらず、届出の不受理や不起訴や無罪が生じるのだろうと理不尽を感じていました。もちろん、証拠には様々なものがあることは存じております。しかし、いろいろな司法判断や判決に接する中で、被害者心理に関する知見と司法での社会通念を基にした判断の間に乖離があることを感じておりま
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齋藤梓
役割  :参考人
衆議院 2023-05-16 法務委員会
○齋藤参考人 御質問をいただきありがとうございます。  性暴力被害は何を侵害する暴力かということですが、私は、その方の主体性であるとかその方の尊厳を侵害する暴力であるというふうに思っております。  私自身も調査を行ったところですが、そして多くの被害者の方々から聞こえる声ではありますけれども、やはり、人として扱われなかった、人は意思を持つ存在で、自分はノーと言って意思を表明したのに、それが聞き入れられることはなかった、あるいは、嫌だということは言えなかったけれども、精いっぱい抵抗したのにそれはかなわなかった、相手にとって都合のよいものだと扱われたといったような言葉、自分が人形になったような気がするといったような言葉はよく被害者の方から聞こえるものです。  それは、人として生きる、本当に人としての尊厳というものが侵害されたということになります。だからこそ、性暴力被害というのは、その後PT
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齋藤梓
役割  :参考人
衆議院 2023-05-16 法務委員会
○齋藤参考人 御質問いただきましてありがとうございます。  公訴時効に関しましては、正直、私自身は、まだ足りていないのではないかということを感じております。と申しますのも、私自身のところに御相談にいらっしゃる方々も、被害から二十年、三十年たってやっと、初めて人に相談できますという方が多くいらっしゃいます。  性暴力被害者、性犯罪被害者の大部分が五年以内にということですが、それは認識の間違いで、性暴力、性犯罪の被害者の大部分は人に相談ができないという状態です。それは一生涯相談できないのかもしれませんし、相談できるまでに二十年、三十年かかるかもしれません。  性暴力の被害というのは、性暴力、性犯罪というのが抵抗したら防げるのではないかですとか、様々な誤った認識が社会にはびこってございます。そのため、被害を受けた方々も、自分で、自分が悪かったのではないかですとか、これを被害だと認識してしま
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齋藤梓
役割  :参考人
衆議院 2023-05-16 法務委員会
○齋藤参考人 御質問いただきましてありがとうございます。  私自身も、様々な支援に携わる中で、やはり判断のぶれというのがとても大きいなということは感じておりましたので、こうした八類型が設定されましたこと、また、同意しない意思の形成、実現、全うが困難という文言がつきましたことで、判断のぶれがなくなることを願っております。  また同時に、広く国民の皆様が、そういった八類型がきちんと示されることで、そうした中では、相手の意思が、同意しない意思が形成されない可能性があるとか、表明されたけれどもそれが全うされない可能性があるとか、表明されない可能性があるんだということに気がつくことができる、認識することができるというのは大変大事だと思っております。  大学で講義をする中で、学生たちから、自分は大事な人を深く傷つけたのかもしれないということに、講義を聞いて非常に苦しい思いをしたというような感想を
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齋藤梓
役割  :参考人
衆議院 2023-05-16 法務委員会
○齋藤参考人 御質問いただきましてありがとうございます。  二〇一七年の改正で附帯決議がついた成果だと思うんですけれども、検察ですとか警察、裁判所などが積極的に性暴力被害に関する研修を取り入れるようになったというふうには感じております。  しかし、やはり知見は日々更新されていきますし、一時間、二時間の研修だと、やはりなかなか、そのとき限りで終わってしまいますので、これから更に研修の時間が増え、さらに、性暴力の研究の成果だけではなくて、ジェンダーバイアスであるとか、それが発生する背景まで含めた研修が行われるようになると徹底されていくのではないかなということを感じております。
齋藤梓
役割  :参考人
衆議院 2023-05-16 法務委員会
○齋藤参考人 御質問いただきましてありがとうございます。  私自身は、法制審議会の部会で、最終的に賛成はいたしましたけれども、元々は三歳差ぐらいが適当ではないかという主張をしていた者です。  おっしゃるとおり、社会的に選択できる選択肢が全く違う成人と未成年という中で、対等性を確認するというのは非常に難しいことではないかというふうに思っております。  もし仮にこの五歳差ということで成立してしまったとしましても、そこに対等性が本当にあるのかどうかということをきちんと警察、検察が判断していただけることを願っております。
齋藤梓
役割  :参考人
衆議院 2023-05-16 法務委員会
○齋藤参考人 御質問をいただきましてありがとうございました。  大変難しい御質問だなというふうに思うんですけれども、例えば、体感として、本当にちゃんときちんと運用されたのであれば、今まで、例えば警察に届け出られてというのが一割未満であったというようなことが言われているのを考えますと、残りの三分の一とか半分ぐらいはきちんと性犯罪と認定されるようになるのではないかというような期待はしておりますが、そもそも届け出られるまでがすごく難しいので、性犯罪、性暴力を安心して届け出られるようになる、今回の法律改正以外の部分というのも非常に大きいというふうに感じております。
齋藤梓
役割  :参考人
衆議院 2023-05-16 法務委員会
○齋藤参考人 御質問いただきましてありがとうございます。  様々な研究から、社会の人々の意識を変える一番大きなものはやはり法整備であるということが言われておりますので、法整備というのは本当に大事なことだというふうに思っております。  それと同時に、やはり教育が大事ではあるんですが、教育だと、子供であって、今最も知らないのは多分大人たちなので、大人たちへの啓発というのは非常に大事だと思っております。  特に、先ほども申しましたが、私、大学生に講義をしていて、性的同意に関すること、あるいは、境界線という心理学の概念があるんですけれども、境界線に関することを学生たちにお話しすると、何でこんな大事なことを自分たちは大学生になるまで教えてもらわなかったんですかというふうに、学生たちから、がっかりされるというか、お叱りの言葉を受けることがあります。  そうしたことを大人も子供も知る必要がありま
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齋藤梓
役割  :参考人
衆議院 2023-05-16 法務委員会
○齋藤参考人 御質問いただきましてありがとうございます。  性暴力被害の実態調査に関しましてよく言われますのは、調査にも回答ができない層がいる。それは、例えば、調査の文言を見ただけでフラッシュバックをしてしまう、苦しい思いをしてしまうという方もいらっしゃいます。しかし、調査であるならば、そしてそれが社会の役に立つならば、頑張って回答したいという方もいらっしゃいます。  私は、日本で行われました、NHKが行った調査ですとか、日本財団が行った調査ですとか、内閣府が行った調査ですとか、様々なものに関わらせていただきましたが、その調査が行われる目的が何なのかがはっきりしていて、それがきちんと活用されるんだと思うと、被害を受けた方は、本当に苦しい、死ぬかもしれないような思いをしてでも調査に御協力くださるんだなということを感じております。  ただ、諸外国でも性暴力に関する調査というのは様々行われ
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齋藤梓
役割  :参考人
衆議院 2023-05-16 法務委員会
○齋藤参考人 私自身は、例えば二十歳と二十一歳とか、五十歳と五十一歳ではなく、十三歳と十四歳は本当に大きいと思いますし、ましてや、中学生と中学を卒業した人というのは本当に大きな力関係があるんじゃないかというふうには思っております。  また、同時に、同期、同学年であったとしても、クラスの中心人物と周辺にいる人ではやはり教室に及ぼすパワーというのが違い、その学校で生活していけるかどうかということが関わってくるものですし、デートDVなど、同年代同士でも、比較的容易に上下関係をつくることができます。  そうしたことをきちんと御理解いただいた上で運用をしていっていただけるといいかなというふうに思っています。