同志社大学法学部教授
同志社大学法学部教授に関連する発言9件(2023-02-08〜2023-02-08)。登壇議員1人。関連する会議録を横断的に参照できます。
最近のトピック:
侵略 (60)
国連 (46)
国際 (42)
戦争 (40)
制裁 (33)
発言一覧
| 発言者 | 肩書 | 院 | 日付 | 会議名 |
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| 浅田正彦 |
役職 :同志社大学法学部教授
役割 :参考人
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参議院 | 2023-02-08 | 外交・安全保障に関する調査会 |
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○参考人(浅田正彦君) 浅田正彦と申します。
本日は、お招きいただきまして、どうもありがとうございました。時間の関係ありますので、早速冒頭発言をさせていただきます。
レジュメ一枚とそれから若干の資料を付けたものを配付させていただいております。
昨年の二月二十四日に始まりましたロシアによるウクライナ侵攻は、疑いもなく国際法上の武力行使禁止原則の違反であり、侵略行為であります。しかし、プーチン大統領は、侵攻当日に行った演説で、自らの行為を法的に正当化する論を展開しております。それは、第一に個別的自衛権、第二に集団的自衛権、第三に在外自国民の保護、第四に人道的干渉、第五に要請による武力行使。まあ可能な全ての正当化事由を網羅したかのようでありますけれども、事実に照らすと、そのいずれも正当化は不可能ないし困難であります。その理由については、レジュメの方の一、①から⑤まで掲げてありますので
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| 浅田正彦 |
役職 :同志社大学法学部教授
役割 :参考人
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参議院 | 2023-02-08 | 外交・安全保障に関する調査会 |
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○参考人(浅田正彦君) 長引かせない、早く終結させるということは、それは、それ自体としては重要だと思うんですけれども、どのような形で終わらせるかというのは、それと比肩するぐらいに重要だと思います。
先ほど冒頭の発言でも申し上げましたけれども、これは明らかな侵略戦争で、そういった侵略戦争のバックに、核兵器を保有して、その威嚇を行いつつそういった侵略戦争を遂行しているという、その国がそれを成功した形で戦争を終わると、これは、これまで少なくとも国連が創設されて以来の八十年近くに及ぶ国際秩序を瓦解させるということになると思います。
それだけではなくて、いわゆる自由主義、民主主義と、それから専制主義、独裁主義的な国との間の価値観の闘いということでもあると思いますので、そういったものがロシアの戦勝といいますか、勝利によって終わるということであれば、これは本当に早く終わることがいいのかというのは
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| 浅田正彦 |
役職 :同志社大学法学部教授
役割 :参考人
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参議院 | 2023-02-08 | 外交・安全保障に関する調査会 |
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○参考人(浅田正彦君) 冒頭でも私申し上げましたが、国際法が無力といいますか、そもそもルールはあるわけですね。武力行使は禁止されていると。これはもう国連憲章の二条四項というところで、国連憲章、百条以上ありますけれども、最も重要な規定というのは二条四項の武力行使禁止ですね。このルールを疑問視する国はありません。しかしながら、ロシアの場合にはこれを完全に無視したと。
そうすると、じゃ、無力なのかといいますと、違反があれば無力ということではないと私は思っています。例えば、国内においても刑法があります。殺人は毎日のように、毎日と言ったら言い過ぎですね、非常に頻繁に起こっています。じゃ、刑法は無力かと。そういったことは聞きませんよね。
ですから、何が大事かといいますと、そういうルールがあるにもかかわらずそのルールを破る人や国がいる場合に、それに対してどういう対応ができるかということでありまし
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| 浅田正彦 |
役職 :同志社大学法学部教授
役割 :参考人
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参議院 | 2023-02-08 | 外交・安全保障に関する調査会 |
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○参考人(浅田正彦君) ありがとうございます。
不処罰をいかに回避するかというのは極めて重要な問題でありまして、国内の刑法でも、いかに処罰することによって犯罪抑止するかという考え方はあると思いますけれども、同じようなことは国際社会においても当てはまるというふうに思います。
先ほどおっしゃったように、ICC、国際刑事裁判所が今世紀に入って活動を始めましたが、これまでになかったような制度でして、個人を処罰するということで、しかも、特に今回のロシア、ウクライナについては画期的なことになりそうなところがありまして、といいますのは、ロシアもウクライナもICC規程には入っていないんですね。入っていないけれども、ロシア人、ウクライナ人が処罰される可能性があるという、細かな制度の説明はしませんけれども、そういう画期的なものでありますけれども、問題は、少なくとも侵略については対象外になっていると。戦
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| 浅田正彦 |
役職 :同志社大学法学部教授
役割 :参考人
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参議院 | 2023-02-08 | 外交・安全保障に関する調査会 |
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○参考人(浅田正彦君) ありがとうございます。
侵略、侵攻、戦争という異なる用語を使っていますけれども、戦争という用語を使ったのは分かりやすさだけを追求したものでありまして、厳密に国際法上の用語としては、戦争というのは宣戦布告を行って武力を行使するというのが戦争で、これは戦争を違法化されて以降はほとんど用語としては使われていません。国連憲章の中に戦争という用語は二、三回出てくるんですけれども、それは第二次世界大戦に言及する場面だけですね。
したがって、戦争宣言をしなければ戦争ではないということが言えますので、そうすると、例えば日本の満州事変とか、あるいは日華事変のように、事変と言えば戦争ではないから戦争禁止に違反してないというふうなことにもなりかねないということで、戦争というのは使わなくなっています。しかしながら、例えばイラク戦争とか実際に使っていますので、分かりやすさという点を追
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| 浅田正彦 |
役職 :同志社大学法学部教授
役割 :参考人
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参議院 | 2023-02-08 | 外交・安全保障に関する調査会 |
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○参考人(浅田正彦君) ありがとうございます。
変化といいますか、私からすると当然のことだと思うんですね。これだけ明らかな侵略行為が行われて、それに対して反対する国というのはどういう発想なのかと逆に思ってしまうんですけれども。
百四十一が賛成したということの意味は、例えば二〇一四年のクリミアの際の同様の決議と比較してもかなり大きいんですね。クリミアのときには賛成が百、ちょうど百なんですね。で、今回は百四十一ということで、いかに今回のロシアの行為というものがあからさまな侵略行為であるかということを国際社会の多くの国が認識したということでございますね。
これがなぜ重要かといいますと、ちょっと冒頭にも申し上げましたけれども、国際社会が侵略というふうに認識しているということになると、例えば冒頭申し上げました中立義務に反する行為も認められるし、限定中立という形で公平な扱いをしなくてもいい
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| 浅田正彦 |
役職 :同志社大学法学部教授
役割 :参考人
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参議院 | 2023-02-08 | 外交・安全保障に関する調査会 |
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○参考人(浅田正彦君) 冒頭の発言の中で国連が制裁を望まなかったというふうに申し上げましたが、なぜかというのは若干考えたところがありまして、国連が制裁を決議の中に含めると、恐らく合意が遅くなると、それに加えて賛成票が減ると。さらに、国連の決議がなければ制裁ができないかといいますと、現にやっていますよね。ですから、必須ではないと。まあいろんな要素があって入らなかったんだと思いますけれども、その辺りから考えますと、国連というものの役割といいますか位置付けが徐々に変わってきているなという感じはします。
ただ、国連憲章の拒否権の規定とか、あるいは第七章の規定とか、そういったものは変わりようがないわけで、変えようとすると国連憲章を改正する必要があります。まあ改正されたことがないわけではなくて、二回ほど改正されていますけれども、改正には、国連加盟国の三分の二の賛成プラス国連常任理事国の全てを含む三
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| 浅田正彦 |
役職 :同志社大学法学部教授
役割 :参考人
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参議院 | 2023-02-08 | 外交・安全保障に関する調査会 |
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○参考人(浅田正彦君) ありがとうございます。
制裁についての言及がなかったという、その背景といいますか理由について先ほどちょっとお話ししたところですけれども、制度的にどうかという御質問だと思いますが、一九五〇年の平和のための結集決議というのは、基本的に朝鮮戦争の際の事態が背景になっておりまして、朝鮮戦争というのは国連軍が派遣されました。米軍を中心とする国連軍が派遣されましたけれども、ソ連の了解の下に北朝鮮が南に侵攻したわけですね。じゃ、なぜそのときにソ連は拒否権を行使しなかったのかと、国連軍の派遣ですね。それは、たまたまソ連がそのときに安保理を欠席していたという偶然の理由がありまして、ソ連が帰ってくると、もう拒否権で全然動かなくなったわけですね。
ですから、拒否権で動かなくなったときにどうするのかというのがその朝鮮戦争のときの状況によって懸念されて、そして平和のための結集決議とい
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| 浅田正彦 |
役職 :同志社大学法学部教授
役割 :参考人
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参議院 | 2023-02-08 | 外交・安全保障に関する調査会 |
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○参考人(浅田正彦君) そうですね。その後者が重要でして、例えばWTO協定に違反するような、ガットに違反するような形で経済制裁を行うということも当然ありまして、ガットの十一条では数量制限が禁止されていますので、そうすると、当然、禁輸をするとそこに違反するわけですけれども、それを行っても、国連総会の決議に基づいているのであれば違法性がなくなるというふうなことで、制裁が決議されると総会であっても違法でない形で行使できると、そういうふうな形になっていますね。これが総会による平和のための結集決議に基づく制裁の発動ということになると思います。
ですから、拘束力のあるなしというのが違いますけれども、それ以外はほとんど変わらない。ですから、そういう意味でも総会を利用するということは重要だというふうに思います。
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