長島・大野・常松法律事務所弁護士
長島・大野・常松法律事務所弁護士に関連する発言13件(2024-05-14〜2024-05-14)。登壇議員1人。関連する会議録を横断的に参照できます。
最近のトピック:
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発言一覧
| 発言者 | 肩書 | 院 | 日付 | 会議名 |
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| 井上聡 |
役職 :長島・大野・常松法律事務所弁護士
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-05-14 | 財務金融委員会 |
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○井上参考人 おはようございます。
国会の敷地内に入るのは、中学生のときの修学旅行以来でございまして、大変緊張しております。いろいろとお作法も分かりませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、貴重な機会をいただきまして、誠にありがとうございます。早速、現在法案が提出されております企業価値担保について、私の意見を申し述べます。
まず、現状の課題についてです。
資料の三ページを御覧ください。
資金を借りようとする成長企業から見ますと、業容の拡大中は売上げよりも先に支出が増加しますので、資金需要は大きいと言えます。しかし、安定した換価価値を見込める不動産を持っていない場合には、資金需要に見合った融資を受けられないという課題があります。
これに対して、成長企業に貸そうとする金融機関側からしますと、成長企業は業容拡大中でありますので、将来の収益性には期待できると言えま
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| 井上聡 |
役職 :長島・大野・常松法律事務所弁護士
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-05-14 | 財務金融委員会 |
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○井上参考人 御質問ありがとうございます。
一つ目の御質問で、どういう難しさがあったかということでございますが、担保制度というのは、債務者の責任財産の中でどの部分を特定の資金供給者に優先して提供するかという問題でございますが、それは裏を返せば、それ以外の債権者あるいは利害関係人にどの部分を残せるのかという問題でもありまして、その意味で、担保の設計においては取り合いの問題が避けられません。なので、私、先ほど申し上げたように、ウィン・ウィンの関係をどうつくるかというのが重要だというのは、その裏の問題として、どうしても、どこかを立たせるとどこかが泣くということになりがちなので、どういう形で線を引き、どういう利害関係を調整するのかというところに難しさがあったように思います。
そのために、いろいろ時間をかけて議論してきたわけですけれども、どの程度議論すれば十分かというのは、なかなかこれは一概
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| 井上聡 |
役職 :長島・大野・常松法律事務所弁護士
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-05-14 | 財務金融委員会 |
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○井上参考人 ありがとうございます。
経営陣と労働者の間のコミュニケーションをよくするというのは、一般論として非常に重要なことだと考えています。ただ、この企業価値担保の設定というのは、先ほども申し上げましたけれども、それによって事業の制約を受けないという点と同様に、労働者との関係も特段変化が生じないというものでございまして、最終的には事業譲渡という形で労働者が別の会社に事業とともに移転させられるという面はなくはないんですが、それはむしろ、逆に言えば、重要な財産だけを担保に入れた場合と比べますと、重要な財産を労働者から切り離してどんどん切り売りされてしまう担保設定との比較では、むしろ私は労働者フレンドリーな制度ではないかと思っておりますので、一般論として、重要な財産に担保をつけるときに、労働者に対する情報提供あるいは通知というのは義務化はされておらず、その点では一般のコミュニケーションに
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| 井上聡 |
役職 :長島・大野・常松法律事務所弁護士
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-05-14 | 財務金融委員会 |
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○井上参考人 御質問ありがとうございます。
まさに、現在、通常、私的整理あるいは民事再生などで事業再生型の手続が行われているのと非常に近い部分があるのではないかと考えておりまして、いわば、実質破綻をしても、そういった手続で現在もよみがえる企業というのがございます。
ということは、やはり、かなりの割合で事業価値が完全にゼロになっていない、借入金をきちんと取り分けて事業をスポンサーに譲渡すれば、なお価値がよみがえって、その対価というのを、倒産手続であれば極力平等弁済に充てるということですが、担保制度として、一定の穴を空けるにしても、担保権者がほかの金融債権者との関係では優位性を持って担保を取るということで機能するという場面があるのではないかというふうに先ほど申し上げたところでございます。
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| 井上聡 |
役職 :長島・大野・常松法律事務所弁護士
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-05-14 | 財務金融委員会 |
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○井上参考人 ありがとうございます。
この点も随分議論した記憶がございますけれども、ニーズはあるかなとも思いますが、他方で、今まさに御指摘のように、対抗要件をどう備えるかとか、事業だけを単位にするとなかなか難しいところがほかにもございます。
現に、日本で倒産手続というのは、事業ごとには設けられておりません。その意味では、事業ごとに法人の中で切り分けて、様々なコストを優先劣後の関係に分けていくというのは容易なことではございませんので、なかなかすぐには難しい、非常に複雑な制度になりかねないと考えてはおります。
ただ、検討の余地はあろうかと思いますので、是非将来の課題としたいと思っております。よろしくお願いいたします。
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| 井上聡 |
役職 :長島・大野・常松法律事務所弁護士
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-05-14 | 財務金融委員会 |
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○井上参考人 御質問ありがとうございます。
先ほども申し上げましたように、担保制度というのは、利害関係人の利益をどのように調整するのかというのが非常に重要で、担保権者の力と、それから、債務者の事業の自由といいますか、経営権といったもののバランスの取り方も非常に難しいところで、新しい制度を設けようとすると不安があるというのもよく分かります。
ただ、先ほど少し触れましたが、経営権にどの程度口出しされるのかということについて、全く何も制約を感じないということで果たして事業性融資の対話ができるかというと、なかなかそういうわけにもいきませんので、不動産の担保を取っているから、別に放っておいても、いざとなったら売れば回収できるよという融資と違って、より対話が必要になろうというふうには思います。それを面倒くさい、うっとうしいと思う債務者もいるかもしれませんが、それはむしろ、あえて対話を受け入れて
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| 井上聡 |
役職 :長島・大野・常松法律事務所弁護士
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-05-14 | 財務金融委員会 |
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○井上参考人 御質問ありがとうございます。
その御質問に私が答えられる能力というのは余りないのではないかと思いますが、いきなり最初からうまくいくものではないだろうとは思います。その意味では、経験を蓄積していって、どういったところに着目すべきなのかということについての知見を、貸す側、借りる側、それをアレンジする側、共に学んでいく必要があろうかとは思います。
先ほどもちょっと御紹介申し上げましたが、米英では、全資産担保を使って企業に対する融資というのが広く行われていて、しかしながら、米というのは、レンダーライアビリティーにも代表されますように、レンダーの行動に関する厳しいペナルティーもございます。それをどうバランスをよく取っているのかということについて、やはり、いろいろ日本と違うところはもちろんあるわけですけれども、学ぶところも多いのではないかと思っておりまして、そういう形で、実際に行
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| 井上聡 |
役職 :長島・大野・常松法律事務所弁護士
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-05-14 | 財務金融委員会 |
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○井上参考人 御質問ありがとうございます。
スーパー担保権であるとともに、抜かずの宝刀であると。
この一つ目のスーパー担保権、これは包括的という意味ではおっしゃるとおりでございますが、先ほども申し上げましたように、大きな穴が空いていて、その穴を通じて取引債権者、労働者、その他の利害関係者の利害を調整するという側面がございますので、スーパー担保権と言えるかどうかにも考え方が分かれるところかなというふうに思います。
ただ、抜かずの宝刀という面はおっしゃるとおりでございまして、こういう担保権をむやみやたらと振り回して、すぐに実行するということは元々想定されていないだろうと思います。
繰り返しで恐縮ですけれども、この参考資料の十四ページのところに挙げました米英などで行われているフローで見ましても、平時から右にかけてだんだん経営がうまくいかない状況が進んでいく中で、直ちに実行というこ
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| 井上聡 |
役職 :長島・大野・常松法律事務所弁護士
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-05-14 | 財務金融委員会 |
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○井上参考人 御質問ありがとうございます。
私自身は、この二つの穴のうち一つ目の穴が重要だと思っておりまして、この穴を空けることで企業価値が維持され、むしろ保存されることによって、担保権者、債務者、労働者共にウィン・ウィンの関係がつくられると思っておりますので、こちらで利害を調整するということをベースに考えるべきだと思っていますので、二つ目の穴、今まさに御質問いただいたところについては、余り大きくない方がいいというふうに思っています。ここはもしかすると意見が異なるところかもしれません。
そして、この穴については、逆に、逆にといいますか、どこに行くかというと、ここに書きましたように、全て残存する無担保債権者全体に行きますので、果たして労働者あるいはそれ以外のいわば弱者と呼ばれるような人に行くかというと、そういう制度にはなっておらず、広く様々な全ての無担保債権者に行きます。
ですか
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| 井上聡 |
役職 :長島・大野・常松法律事務所弁護士
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-05-14 | 財務金融委員会 |
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○井上参考人 ありがとうございます。
ABLの利用が余り進んでいないというのはおっしゃるとおりだと理解しています。
ただ、ABLというのは、英米でもそうなんですけれども、いわゆるボローイングベースのファイナンスに使われているものでして、売り掛け債権でいえば、それぞれのその時々の残高ベースで融資をする。その意味では、企業全体の将来キャッシュフローを現在価値に割り引いた形の融資にはなかなかつながりにくいところがございます。
実際にも、この担保というのは、企業価値担保と違って、事業全体をまとめて実行するということにはならず、そのときに存在する債権をつかまえて換価処分する、回収するということになりますので、その意味でも、実行プロセスが全く異なります。
そうすると、今回提案されている企業価値担保の方が、いわば、まさに先ほどから繰り返し申し上げている、穴をつくって仕入れその他の資金を払
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