渕野貴生
渕野貴生の発言11件(2025-05-08〜2025-05-08)を収録。主な登壇先は法務委員会。キーワードで検索・期間指定で絞り込めます。
最近のトピック:
令状 (26)
情報 (22)
提供 (22)
問題 (21)
命令 (20)
役職: 立命館大学大学院法務研究科教授
役割: 参考人
会議別 出席回数/発言回数
| 会議名 | 出席回数 | 発言回数 |
|---|---|---|
| 法務委員会 | 1 | 11 |
発言一覧
| 発言者 | 肩書 | 院 | 日付 | 会議名 |
|---|---|---|---|---|
| 渕野貴生 |
役職 :立命館大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
|
参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
|
立命館大学で刑事訴訟法を担当しております渕野でございます。
本日は、貴重な機会をいただきまして、感謝をいたします。
時間に限りがございますので、配付をいたしました資料に基づきまして、電磁的記録提供命令及びビデオリンク方式による証人尋問の拡大の二点を中心に、被疑者、被告人の適正手続保障の観点から法案には大きな問題があるということについて意見を述べさせていただきます。
電磁的記録提供命令に関し、法案の第一の疑問点は、令状主義が要求する差押対象物の特定に当たる提供対象情報の特定が厳格に行われるのかという点です。有体物であれば一応物単位で特定することができるのに対して、情報は形あるものではないので、情報の切れ目をどこで区切るかが融通無碍になりやすく、その結果、令状が一般令状化し、包括的で無限定な差押えになりやすいという危険があります。
この点、法務省の説明では、例えばメールの場合、
全文表示
|
||||
| 渕野貴生 |
役職 :立命館大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
|
参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
|
お二人の参考人がお答えいただいたところと重なりますけれども、その弁護士やお医者さんの守秘義務については、プライバシー、患者さんのプライバシーや依頼人のプライバシーを守らなくてはいけないという職務に対する信頼感、その職業に対する信頼感というものが保護法益になっているのに対して、今回の秘密保持命令は、司法作用に対する妨害という観点からの保護が求められているということですので、これ一概に比べることはできないというふうに考えますが、そもそもその罰則が付けられているということによる威嚇効果というものが、先ほど意見の中でもありましたけれども、様々な副作用を及ぼさないかということには注意が必要かと存じます。
|
||||
| 渕野貴生 |
役職 :立命館大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
|
参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
|
電磁的記録提供命令に対する罰則が罪証隠滅の防止のために必要だというのがその罰則を設ける根拠になっているわけですけれども、しかし、よく考えてみれば、通常の捜索差押えの場合も、それから今回の電磁的記録の提供命令の場合もそうですけれども、既にその提供をしたことによって、あるいは差押えをしたことによって、主たる証拠については捜査機関が確保しているはずなわけです。したがって、その残された部分について証拠隠滅、罪証隠滅の危険というものが具体的、現実的な危険として一体本当にどの程度あるのかということをやはり厳密に考えてみる必要があるように思われます。
そうすると、これまでの通常の捜索差押えにおいては、残された証拠があり得るとしても、それが、第三者から被疑者等にその情報が伝わったとしても実効的な罪証隠滅につながるリスクというのがそこまで大きくないというふうに考えられていたのではないかというふうに法律の
全文表示
|
||||
| 渕野貴生 |
役職 :立命館大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
|
参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
|
国家賠償請求等で使われる場合というのが実際にどの程度あるのかということがはっきりしないわけですけれども、問題の本質はやはりそこではないというふうに思います。情報が消去されないことによって、最もメジャーな使われ方、最も想定される使われ方というのは、他事件にその情報を流用して使うということが一番大きな問題を生じさせると思いますので、その国家賠償に使うかもしれないからというのは、その消去しないことによるメリットの、幾つかあるメリットの最も、何というんですか、最後の方のメリットを持ち出して、一番大きな問題点である他事件への流用であるとか、あるいは違法収集証拠であるにもかかわらずその当該事件でも使用するという一番肝腎な問題点を見過ごしているのではないかというふうに思います。
|
||||
| 渕野貴生 |
役職 :立命館大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
|
参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
|
御質問ありがとうございます。
いわゆる電子令状を、令状請求についてIT化をするということによって、捜査機関が令状請求するに当たって、疎明資料を用意し、裁判所に持っていって対面で審査をしてもらうというコストが減るわけです。コストが減ること自体は元々IT化の目的なので一見良さそうに見えるんですけれども、コストが減るということは、捜査機関が今までよりもより簡単に令状請求をすることが可能になってきます。そうしますと、単純に考えて、例えばこれまで百件しか令状請求できなかったところが五百件令状請求できるようになるというような事態が発生しかねないわけです。このときに、裁判官、令状審査をする裁判官の人数が増えないとなりますと、裁判官一人当たりが処理すべき令状請求の数というのが増えてきますので、結局、令状を遅滞なく出そうとすると、一件当たりの審査の時間を短縮するしかなくなってしまうわけです。そのことによ
全文表示
|
||||
| 渕野貴生 |
役職 :立命館大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
|
参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
|
委員が御指摘いただきましたとおり、私も、オンライン接見というのは、被疑者の弁護人を依頼する権利、この弁護人を依頼する権利は憲法三十四条で保障されておりますけれども、その内実は弁護人の有効な援助を受ける権利ですので、これが地方等で物理的に接見に行くことが難しいということによって有効な援助を受ける権利が保障されていないとすれば、それはオンラインでそこを補充するというか補うことによって初めて権利保障が実現したというふうに言えるというふうに考えますので、オンライン接見についても本来であればきちんと権利として保障すべきであるというふうに考えます。
|
||||
| 渕野貴生 |
役職 :立命館大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
|
参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
|
これは非常に難しいと思います。厳格に特定をするということは非常に難しいというのが率直なお答えです。
とはいえ、もしこの制度ができたときには、やはり被疑事実に関連しない情報をなるべく収集しないということが運用の中では目指される必要があると思います。ですので、そのときには、やはり捜査機関に提出を要求する、令状請求に当たって捜査機関に提出を要求する疎明資料ですね、この疎明資料でどの電磁的記録がその提供の対象になるのかということをなるべく具体的に根拠を示して請求をさせると。そして、そこが抽象的にしか疎明できていないのであれば、それはきちんと令状請求を却下するということが最低限必要ではないかというふうに思います。
|
||||
| 渕野貴生 |
役職 :立命館大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
|
参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
|
私の意見を述べたところでも述べたことの繰り返しですけれども、私は、本来的に憲法三十五条の要求を満たす特定性を、この電磁的記録、いわゆるデータについて、その特定性の要求を満たすことは不可能だというふうに率直に考えます。
|
||||
| 渕野貴生 |
役職 :立命館大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
|
参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
|
委員御指摘のとおりかと思います。
私も、秘密保持命令が一年という、最長で一年という期限付であったとしても、その一年間の間については不服申立てをする機会が事実上奪われるわけです。法制審の中での議論等では偶然知る場合もあるだろうというようなお答えもされていたようですが、偶然知ることができた場合にだけ不服申立てができるというのは、これは権利とは到底呼べないと思います。
そして、その中で、先ほどのお答えとちょっと関連をしますけれども、必ずしも厳格に被疑事実に関連する情報だけではなくて、情報というのはいろんな内容を持っていますので、グレーゾーンの情報、それから真っ白の情報、それと被疑事実にもうそのものずばりの情報というものが混在している中で、それがきちんと仕分けられないままに、かなり大枠のところで情報収集されてしまうと。これは本来は侵害されるべきではなかったプライバシー侵害なわけですけれども
全文表示
|
||||
| 渕野貴生 |
役職 :立命館大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
|
参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
|
私も、本人への通知ということが非常に重要だと思います。
それは、今、河津参考人がお答えになった、その本来収集されるべきではないデータが収集されたことに対して不服申立てをする機会を保障するということだけではなくて、特にこの本人が被疑者である場合に、その被疑者として嫌疑を掛けられている事件に関して、その提供されたデータが何であるか、捜査機関がどういうデータを持っているのかということを知ることによって自らのその刑事事件の防御に使うと、つまり、証拠開示を受けてその捜査機関が収集したデータを被疑者側が自己のその刑事事件の弁護のために使うということができなくなってしまうおそれがあるからです。
これは河津参考人が別のところでよく指摘をされていますけれども、捜査機関が収集したデータですね、提供命令を受けたデータについて、必ずしも全てきちんと証拠として管理をしていない、できていないのではないかという
全文表示
|
||||