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小西聖子

小西聖子の発言10件(2023-06-13〜2023-06-13)を収録。主な登壇先は法務委員会。キーワードで検索・期間指定で絞り込めます。

最近のトピック: 被害 (67) 必要 (25) とき (19) 虐待 (17) ケース (14)

役職: 武蔵野大学副学長/同大学大学院人間社会研究科教授

役割: 参考人

会議別 出席回数/発言回数
会議名 出席回数 発言回数
法務委員会 1 10
発言一覧
発言者 肩書 日付 会議名
小西聖子
役割  :参考人
参議院 2023-06-13 法務委員会
○参考人(小西聖子君) よろしくお願いいたします。  皆様、おはようございます。武蔵野大学の副学長を務めております小西聖子と申します。  精神科医で、専門はPTSDの治療及び研究です。被害者のお話を伺うようになって三十年になります。前回の二〇一七年の改正のときの法制審議会、それから今回の検討会及び法制審議会に委員として参加してまいりました。現在、東京都の性暴力被害者支援ワンストップセンターと連携を持って精神科の外来をしております。また、裁判、特に刑事裁判における被害者の精神状況について鑑定を行うこともございます。  本日は、私の臨床経験と内外の研究に基づき、改正案について幾つか意見を申し上げたいと思っております。  性暴力は、もう皆様がおっしゃっているように、被害者の心身に大変深刻な影響を与えます。  最初の資料一を御覧くださいますか。  これは、WHOの行った国際的なメンタル
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小西聖子
役割  :参考人
参議院 2023-06-13 法務委員会
○参考人(小西聖子君) お答えします。  ちょっとまとまったお答えできるかどうか分かりませんが、障害といった場合に、多岐にわたるわけですね。例えば、身体障害もあれば、精神障害もあれば、それから知的障害ということもこの性犯罪の被害ということについては結構関わってくると思います。それぞれが、今回の法案に沿って言えば、意思のその形成、まあ認識のところですね、そこで、例えば年齢が成人に達していてもこれが被害だと分からないというようなこともあれば、あるいは、全うのところで、同意しないことは思っていても何も表出ができなかったというようなこともあるわけで、法に述べてある三段階の中の様々なところで引っかかってくると思います。  今日、私が述べたその性的虐待の被害者の場合も、これまあPTSDだけではなく、障害名として言うのであれば解離だとか、あるいは、中にはこういう被害を受けていることでもう精神障害が出
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小西聖子
役割  :参考人
参議院 2023-06-13 法務委員会
○参考人(小西聖子君) 性教育については、要するに多角的、要するにここの場での子供に必要な伝達すべき情報は何かということから考えると、いわゆる狭義の性教育ではなくて、様々な面での教育が必要だと考えております。それは今先生が言われたこととほぼ共通しているかもしれません。  例えば、それは、その権利の問題でもありますよね、人権の問題でもある。それからもう一つ、体を触ってきたり、悪意を持って近づく人がいることもやっぱり事実として知っていく必要がある。それからもう一つ、じゃ、自分がどうやってこれは被害なんだと気付けるか。身を守る、よく水着で隠れるところは大事なところだから触っちゃいけないというような言い方で教えるということがありますけれども、実際上、防犯といいますか、被害を防止するためにどうすればいいかということも必要ですよね。それらを統合するところで、ある年齢からはやっぱり性そのものについても
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小西聖子
役割  :参考人
参議院 2023-06-13 法務委員会
○参考人(小西聖子君) この事件で無罪になったということが、法律の雑誌なんか読みますと、その抗拒不能の解釈というところに問題は収れんしていて、そうじゃないことも十分あり得たというふうに書いてあるんですけれども、でも、この人が本当にどういうふうに傷ついていたかということをその一審の関係者が分かっていたとは、記録を見ると、私には思えません。  どっちかというと、被害を受けた人は、そんな泣いたり苦しんだり、そういう状態で人の前には現れないんですね。加害者がいるところでそういうことをしたらどうなるかというと、更にやられる。何でもないというふうにやってこそ、生き延びられるわけです。  そういう形で生き延びてくるからこそ、その虐待の被害を受けた子供というのは、一見何でもなさそうに見える。でも、よく聞いたり症状について調べたりすると、とても傷ついているし、本人が苦痛を感じていたり、とても不利な状況を
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小西聖子
役割  :参考人
参議院 2023-06-13 法務委員会
○参考人(小西聖子君) そうです。例えば、裁判官向けの司法研修所における研修とか、あるいは法務総合研究所における検察官の研修、警察官の研修、いろんな研修の中でこういう被害者の心理ということについて取り上げていただき、私もそのうちの幾つかに講師として参加したりしています。おっしゃるとおり任意ですので、全体のこういう裁判に関わる法曹の人たちに伝えるということができていないのはとても残念だと思っています。  実態をお話しすると、そういう方たちもむしろ衝撃を受けたりするというようなことが伝わってくることもあって、本当にどういう状況にあるのかというのを御存じないんだなというのが、最初は、むしろ私にとっても衝撃でした。  そういう点では、以前に比べればその研修が増えていることも間違いないと思いますが、必修になっていないとか、それから、やる側から言いますと、一時間半でこの被害の実相をどういうふうに伝
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小西聖子
役割  :参考人
参議院 2023-06-13 法務委員会
○参考人(小西聖子君) おっしゃっているような加害というのは実際にございますし、例えば薬を使ってやるものもあるし、それから、カウンセリングの中で、恋愛感情を持ったように、ようにという言い方があれですけど、なって、後で訴訟になっているケースなんかも実際に経験しておりますので、医師、患者、それからそのカウンセラー、クライアントの関係というのはやっぱり対称ではありませんから、当然、職業的な倫理が非常に要求されるものですよね。それが守られていないということで、これはこれで一つどうやって防止していくかというのは問題だというふうに思っております。  例えば、倫理として患者さんと恋愛関係になってはいけないというぐらいのことはどこかで言われたりするんですけれども、これがパワーの関係として非常にハラスメントが起きやすいものだというような教育はなされていないと思います。それから、こういう事態が実際には常に発
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小西聖子
役割  :参考人
参議院 2023-06-13 法務委員会
○参考人(小西聖子君) おっしゃるように、基本は、ドーズリスポンスと言ったりするんですけれども、受けたその被害の量、量といいますか、期間も含めて、それが重ければ症状が重いという基本は当然ございます。  ですから、PTSDが発現するというところには幾つか段階があって、例えば、例えば典型的なレイプという言い方がなかなかできないんですけれども、そういうものがあったときに、一回限りの被害で、知らない人から、今までの刑法でも扱われていたようなことがあったときに、発生率が例えば二〇%、三〇%であるというようなことは分かるわけですね。  期間も当然、人によって違います。もう一つ、個体要因というのも当然あるわけで、例えば直前に、直前にというか、そもそも家で虐待を受けている人と、とても対人関係が安定している人、あるいは何らかの障害がある人、そういう個人の側の要因も当然影響はしてきます。先ほど挙げた数字は
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小西聖子
役割  :参考人
参議院 2023-06-13 法務委員会
○参考人(小西聖子君) 今おっしゃった健忘だけがある場合は、どちらかといえば解離性障害というふうになりますが、でも、もちろんPTSDの中にも健忘の症状はございます。  様々な理由により、大体PTSDの患者さんというのは回避的なので、できたら事件のことは考えないでなかったことにしようというのが最初の反応なんですね。それがずっと続いて、うんと後になって出てくるという場合に、私の経験では、一番多いのは結婚とか特に出産ですね。虐待のその記憶だと、自分が子供を産んで自分が子供と向き合ったときにその自分の記憶が出てきたり、もっと心身の不具合が出てきたり、PTSD症状があらわになってきたりというようなことは実際に経験します。  そういうふうに考えますと、今結婚年齢がだんだん遅れていることを考えると、四十歳ぐらいでこういうことが起こることも理論的にはあり得ます。そうなった場合に、じゃ、そこで何かしたい
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小西聖子
役割  :参考人
参議院 2023-06-13 法務委員会
○参考人(小西聖子君) そうです。要するに、その法律がモデルにしているものは、嫌だったらノーと言うだろう、考えなくちゃいけないときは考えて判断するだろうみたいなモデルに私には思えるんですけど、とても人間はその特殊な事態に置かれたときにそうはできない。そのことは、前回のときにはほとんど皆さん無反応でしたけれども、今回はかなり勉強されているんだなというか、理解されているんだなというのは法制審議会でも感じました。  その中で、お尋ねのどういう調査かということなんですが、日本では、犯罪社会学的といいますか、その被害時の行動、それから加害時の行動でもありますが、それから心理、そういうことに関しての実証的な調査というのが非常に欠けています。例えば、どれくらいの人が実際に抵抗でき、どれくらいの人がこういう状態になり、例えばフリーズになった人はどれくらいというようなことが海外では結構研究されています。も
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小西聖子
役割  :参考人
参議院 2023-06-13 法務委員会
○参考人(小西聖子君) 調査の必要性というのは、その折々に、特に今回の法制審では話されていたと思います。例えば、一番分かりやすいのが公訴時効の延長についてのその内閣府のデータの不十分さなんですけれども、そのために意図された調査ではありませんから、答える人の六割が誰にも言っていない。誰にも言っていないけど、言っている人の中で、例えば三十三まで延びれば大丈夫だと言われても、言わない人は、きっともっとできない人たちだということが予想されますよね。そういうふうに、その統計の不十分さみたいなところが指摘はされる、そういう議論はされていました。  前回のときはもうそこまで全く行っていませんでした。本当に私も隔世の感だと思っております。