藤井敏明
藤井敏明の発言9件(2025-03-26〜2025-03-26)を収録。主な登壇先は法務委員会。キーワードで検索・期間指定で絞り込めます。
最近のトピック:
捜査 (32)
裁判官 (25)
事件 (25)
証拠 (24)
隠滅 (22)
役職: 日本大学大学院法務研究科教授
役割: 参考人
会議別 出席回数/発言回数
| 会議名 | 出席回数 | 発言回数 |
|---|---|---|
| 法務委員会 | 1 | 9 |
発言一覧
| 発言者 | 肩書 | 院 | 日付 | 会議名 |
|---|---|---|---|---|
| 藤井敏明 |
役職 :日本大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2025-03-26 | 法務委員会 |
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藤井と申します。よろしくお願いいたします。
私は、令和三年六月に裁判官を定年退官いたしまして、翌年の四月から日本大学法科大学院で刑法と刑事訴訟法の講座を担当して三年になります。裁判官時代には司法研修所の教官というのも経験しておりまして、そのときの最も優秀な教え子の一人が篠田委員でございます。
それでは、本題に入ります。
本日は、元裁判官という立場から、冤罪が起こる原因、理由として考えられるものと、それを減らすための改善策について所見を申し上げます。
冤罪という言葉には、罪がないのに罰せられることに限定する使い方もありまして、この場合には誤判という言葉と同じ意味になると思うんですが、本日は、罪がないのに疑われることも含めた広い意味で使わせていただきます。
犯罪が起きたときに、適正な捜査、裁判を行って、有罪となった被告人には犯罪に応じた刑罰を科すということは、国家の責務だと
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| 藤井敏明 |
役職 :日本大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2025-03-26 | 法務委員会 |
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私は元裁判官でございまして、捜査について詳しくないので、参考になるお話ができるか分かりませんけれども。
捜査の手法としていろいろなものがあると思うんですが、被疑者を逮捕して、身柄を拘束して、そこから供述を引き出すということだけが捜査の手法ではないと思います。もちろん、その供述によって証拠が得られる、あるいは関係者が判明するということがありますから、取調べが必要であること自体、否定するつもりはございません。ただ、余りにそれに偏っていて、どうも日本の捜査機関の捜査はそれ以外の面のいろいろな工夫なり技術が、もう少し磨かれた方がいいのではないかなというようなことは思います。
先ほど御意見がありました科学的な捜査というのもそうでございまして、最近、地下鉄サリン事件の関係で、その科学捜査に当たられた方の本を読んだことがあるんですけれども、やはり、警察庁の中あるいは警視庁の中でも、取調べ部門、捜
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| 藤井敏明 |
役職 :日本大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2025-03-26 | 法務委員会 |
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ちょっとお言葉を返すようですけれども、GPSというのは逃亡のおそれを防ぐためのものなので、罪証隠滅には余り影響しないかとは思うんですが。
今、罪証隠滅に関する八十九条四号の規定を削除すべきだという御意見もあったわけなんですが、私自身は、改正するということは考えられると思うんですが、削除まではちょっと、妥当かどうか疑問は持っております。
といいますのは、私は、実はイギリスにちょっと、研究に二回ほど派遣させていただいたことがありまして、イギリスは大変保釈を広く認めるといいますか、被疑者の身柄拘束をかなり限定する。警察での身柄拘束は一日かそこらしか認めないという制度ですけれども、その上で、裁判官のところに連れていって、保釈をするかどうかの要件の判断で、犯罪の重さにもよるんですけれども、日本でいえば、罪証隠滅に相当するような規定はございます。ただ、もう少し具体的に、釈放すれば被告人が関係者
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| 藤井敏明 |
役職 :日本大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2025-03-26 | 法務委員会 |
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それぞれ四名の皆様のお話を伺って、大変強い印象を受けております。
それとちょっとずれるかもしれませんが、この席は、元裁判官は被告席に立たされているなと思いまして、論文を書いていてよかったなと思いました。
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| 藤井敏明 |
役職 :日本大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2025-03-26 | 法務委員会 |
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まず、一つ目の御質問でございます。
裁判官、元裁判官の守秘義務がございますので、具体的なことは申し上げられませんが、自分で最後まで担当する前に途中で異動してしまった事件で、後になって、あの自白は虚偽だったんだということが分かった事件というのはございます。
それから、自分が担当している事件で、特に録音、録画ができて以降、高等裁判所で仕事をしておりましたときに、検察官の供述調書で、被告人の主観的な認識、故意とか目的とかいうものがありますが、それについて供述調書にはしっかりとあったように書かれているんですが、録音、録画が一審で調べられていたので、高裁でもそれを確認したところ、被疑者、そのときは被疑者ですね、被疑者はそんな認識があったと言っていないんですけれども、一生懸命、取調べの検察官は言ってもらおうとしていろいろな質問をされている。それで、最終的に調書にした段階では微妙に言ったような表
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| 藤井敏明 |
役職 :日本大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2025-03-26 | 法務委員会 |
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詳しく御説明するには三十分ほどいただければと思うんですが、そういうわけにもいきませんので端的に言いますと、罪証隠滅のおそれの判断はいろいろな要素で裁判官は従来から考えてきたんですが、その中の一つとして、罪証隠滅行為をしたら裁判所の終局的な判断が誤ったものになる可能性ということを考えます。その可能性の検討が、従来、可能性があるかどうか分からないから、分からないときはあるものとするという、ちょっと平たく言うと、そういうことが裁判官がよく参照する文献に書かれておりまして、それによって、実務はこういうものだという頭で処理してきた時代があったと思います。さすがに現在はそこの部分の表現は変えられておりますけれども。
では、具体的にどういう場合に罪証隠滅のおそれが残るかということで、一つだけ例を挙げますと、捜査の段階で、参考人を検察官が取り調べて、供述調書を作っている。供述調書ができていれば、では、
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| 藤井敏明 |
役職 :日本大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2025-03-26 | 法務委員会 |
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証拠品の保全、大きな問題だと思いますが、もちろん、後になって、隠していたとか廃棄したというのが問題になれば大変信頼を失墜しますので、そういうことで、そういうリスクをできるだけ抑止するしかないかなという気はいたしますね。
それから、もう一つが保釈の関係でございます。
先ほど申し上げましたとおり、これまでの裁判実務が人質司法と批判されるようなものになっております。人質司法という言葉自体、裁判官は嫌う人が多くて、別に裁判官は自白させるために勾留していないよ、罪証隠滅のおそれがあるからやっているんだというふうに言うんですが。
ただ、私が思うには、その罪証隠滅のおそれの解釈が現状のようなものだから、特に起訴後の保釈が認められないものですから、それを理由に、起訴前の取調べで、うその自白とか、ほかの人に責任を負わせる、捜査官が求めているような供述をしてしまうという、そういう仕組みはあると思い
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| 藤井敏明 |
役職 :日本大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2025-03-26 | 法務委員会 |
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言いなりになっていると言われると批判になるんですが、私は、罪証隠滅、接見禁止も同じような要件になっていますけれども、その解釈、運用の問題ではないかなと思っておりまして、それが、日本のシステムではキャリアシステムですから、先輩からどんどん伝承がされていくわけでございますが、特に若い、なりたての裁判官というのは実務は全然知らないわけで、これが実務だというふうに言われれば、ああ、そうだろうと思うし、仮に、ちょっとこれは保釈すべきだというふうに判断したら準抗告が検察官から出されて取り消されたというような経験がありますと、やはり自分が間違っていたのかなというような経験を積むことになってくるのかなというふうに思うわけで、そういうことが連綿と続いてきたところはあるのかなというふうに思います。
体制については、二百件も私は持っていなかったような気がするんですけれども、裁判官が非常に忙しいというイメージ
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| 藤井敏明 |
役職 :日本大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2025-03-26 | 法務委員会 |
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具体的な理由はちょっと分かりませんが、一般的に、公判前整理手続が始まって、それに裁判所も思っていた以上に時間がかかってしまう、期間がかかってしまうということは、制度が始まった最初から感じておりました。裁判官は一様に考えていたように思います。
それは一つには、証拠開示の手続に当初は時間がかかるケースがあった。検察官の方で収集された証拠を整理して開示されるわけですが、実際には検察事務官がその作業をされるわけですけれども、そんなに人が余っているわけでもない中で、時間を費やして、それから、その開示された証拠を当然弁護人の方で検討されて、被告人の言い分を踏まえて、どういう立場で主張を構成するかを検討しなければいけない。さらに、開示された証拠に加えて、被告人側の、弁護側の主張に合わせた、合わせたといいますか、沿う証拠がないかどうかの開示の請求も必要になってくる。そういう手続を踏んで、検察は、最初に
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