昭和女子大学特命教授
昭和女子大学特命教授に関連する発言21件(2023-03-09〜2025-05-27)。登壇議員2人。関連する会議録を横断的に参照できます。
最近のトピック:
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発言一覧
| 発言者 | 肩書 | 院 | 日付 | 会議名 |
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| 八代尚宏 |
役職 :昭和女子大学特命教授
役割 :公述人
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参議院 | 2023-03-09 | 予算委員会公聴会 |
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○公述人(八代尚宏君) 御質問ありがとうございました。
その前に一言。
私は、アベノミクスが失敗したとは言っておりません。アベノミクスは、最初の大幅な円高を是正して日本経済を立ち直させるために非常に大きな影響を及ぼしたわけで、その点では成功していると。ただ、肝腎の三本の矢が十分に実現できなかったので、言わば一段目、二段目のロケットは噴射したけど、三段目が失速してしまったということで、これを継続するのがやはり今の政府に是非求められることだと思います。
その上で、難しいのはやはり、今の新しい資本主義ということですが、一番大事なのはやっぱりいかにして継続的な成長を実現できるか。そのためには生産性を上げていかなきゃいけない。生産性が上がって初めて賃上げも実現するわけですね。
ですから、今労働組合が賃上げを求めているというのは私は大事なことだと思いますが、画一的な賃上げはやっぱり好ま
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| 八代尚宏 |
役職 :昭和女子大学特命教授
役割 :公述人
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参議院 | 2023-03-09 | 予算委員会公聴会 |
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○公述人(八代尚宏君) 御質問ありがとうございました。
今の労働市場の問題というのは、やっぱり企業ができることとできないことというのがあるわけでして、企業の方も一生懸命改革には取り組んでいるわけですね。だけど、先生が先ほど言われたような私の記事は、政府がこういう職務給制度が望ましいからこれを企業にやれというようなことを押し付ける、これは私は社会主義だと思うんですよね。政府がやるべきことは最低賃金を決めると、これはもう当然政府の役割ですが、それを上回る普通の賃金体系というのはやっぱり労使で決めるものであって、それがなかなか進まないから政府の言うことを聞けというのは本末転倒だと思います。
そもそも、政府がどれだけ、何というか、そういう企業の中の賃金体系についての知識があるのか、できるのか。ですから、やっぱりそこは、政府は政府、民間は民間で、お互いの役割分担をきちっと考える必要があるんじ
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| 八代尚宏 |
役職 :昭和女子大学特命教授
役割 :公述人
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参議院 | 2023-03-09 | 予算委員会公聴会 |
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○公述人(八代尚宏君) ありがとうございました。
まさにこれからの少子化対策を考えるためには国民にもやっぱり一定の負担は必要だと思いますが、そのときに、やはり私は、目的税方式といいますか、まあ社会保険も一種の目的税なんですが、このためにこれだけの負担をしてくださいというのが明確にした方が、国民の、何というか、同意は得られやすいんじゃないかというふうに思っているわけですね。
ですから、子供のためにこれだけのお金をお願いします。それから、同じことはやっぱり今既に介護保険という形でそういうことは実現していて、これは幅広く受け入れられているわけですね。介護保険ができたおかげで高齢者の介護というのが非常に今はスムーズにいっている。同じことを是非子供保険についてもやりたい、やってほしいと。そうでないと、なかなか今のように、例えば専業主婦は保育所をなかなか使えない、働く女性の場合もフルタイムなら
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| 八代尚宏 |
役職 :昭和女子大学特命教授
役割 :公述人
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参議院 | 2023-03-09 | 予算委員会公聴会 |
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○公述人(八代尚宏君) 御質問ありがとうございました。
賃金を上げるためには生産性の上昇が必要だと言いながら、実際は生産性が上がっても賃金がちゃんと上がっていないじゃないかという御質問だと思いますが、これは、おっしゃるように、そういう指摘は大きいわけです。
これは、一つは、日本の場合はどうしても雇用安定を最優先するために、今賃金を上げたら雇用が将来大丈夫かという懸念を労働組合の方も持っておられるということがあるというふうにも聞いておりますが、やはりそれは、やっぱり付加価値に応じた賃金、その労働生産性が上がってもそれが価格に上昇を伴わなければ結局付加価値は上がらないわけですね、特にサービス業の場合なんかは。
ですから、やはりそういうサービス業なんかでもきちっとその付加価値を上げていく、つまり値上げをするということが大事だと思いますが、そのときに一つの障害になるのは公定価格の存在な
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| 八代尚宏 |
役職 :昭和女子大学特命教授
役割 :公述人
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参議院 | 2023-03-09 | 予算委員会公聴会 |
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○公述人(八代尚宏君) ありがとうございました。
この正規、非正規の問題というのは非常に労働市場における大きな課題になっているわけですが、誤解がかなりある面があると思います。
例えば、今非正規社員が増えている一つの大きな要因は定年退職後の再雇用者。これは、再雇用者というのは非正規なんですね。つまり、正規社員というのは定年までの雇用を保障するという定義なわけですから、定年後にはもう当然正規社員というのはあり得ないわけですので、この方たちが随分増えてきている。これは悪いことなのかというと、そうではないわけですよね。これは、高年齢者雇用安定法ということからきているわけなんですが、これ自身には実はそこまで政府が企業に強制していいのかという問題はありますが、現にそういう法律があることによって高齢者の非正規が大幅に増えているという現実が一つあります。
それから、それ以外の分野については、や
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| 八代尚宏 |
役職 :昭和女子大学特命教授
役割 :公述人
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参議院 | 2023-03-09 | 予算委員会公聴会 |
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○公述人(八代尚宏君) 御質問ありがとうございました。
今、景気が悪いからなかなかできない、改革ができないということがあって、まあそれはそうだと思いますが、景気が良くなるともう改革しなくてもいいということになって、どっちにしてもできないということがこれまで続いてきたわけです。
ですから、やっぱり今議員のおっしゃった点について言えば、やっぱり新陳代謝ですね。やっぱり企業の中でも、若手からいろんないい意見が出てきてもなかなか、上の中高年の上司が潰してしまうというようなことも聞いているわけでして、やはりもっとその新陳代謝が進まなければいけない。これは昔もそうなんですが、日本経済が発展していたときは企業組織もどんどん拡大していきますから、年功賃金の下でも機会はあったわけですが、それが低成長の下になって非常に硬直化が進んでしまった、どうしても現状を維持するという方向に企業も政府も行ってしまっ
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| 八代尚宏 |
役職 :昭和女子大学特命教授
役割 :公述人
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参議院 | 2023-03-09 | 予算委員会公聴会 |
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○公述人(八代尚宏君) 御質問ありがとうございました。
限定正社員というのは、別に賃金とは無関係であるわけで、非正社員並みの賃金では全然意味がないわけですね。あくまで正社員の賃金と雇用保障の下で、しかし、普通の正社員のように、企業の言うままにどこでも転勤する、長時間労働も当たり前というような状況を改善するという、あくまでも正社員の一部なわけですね。
むしろ、今、先ほど議員の言われた点の問題点は大企業と中小企業の格差であって、今の正規、非正規の問題はどっちかといえば大企業の問題であって、中小企業になってくると、そもそも正社員、非正社員の差は余りないわけです。だからこそ、流通業のようなどっちかといえば正社員の賃金も低いところでは、非正社員の組織化、組合化というのもかなり進んでいるわけだと思います。
ですから、問題はやはり、その大企業と中小企業の格差というときには、もっと労働の流動性
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| 八代尚宏 |
役職 :昭和女子大学特命教授
役割 :公述人
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参議院 | 2023-03-09 | 予算委員会公聴会 |
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○公述人(八代尚宏君) ありがとうございました。極めて重要な指摘だと思います。
最低賃金の引上げがやはり非常に大事で、しかも有効であるということは今の政府も分かっていて、随分最近は上がっているわけですね。ただ、おっしゃったEUとの比較という点では、一番大きな問題は、EUは職種別賃金なんですよね。ですから、元々同じ職種であれば、大企業、中小企業、それから正規、非正規の違いは元々ないわけでして、そうした中で最低賃金を普通の一般の労働者の何割にするというのは意味があるわけですが、日本のような年功賃金の体系の下で最低賃金を例えばその年功賃金の真ん中の半分にするというのは、これはやっぱりもたないんではないか。ですから、やはり今の日本的雇用慣行を変えていくという過程でそのEUのやり方も参考にしていくというのが筋ではないかと思っております。
以上です。
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| 八代尚宏 |
役職 :昭和女子大学特命教授
役割 :公述人
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参議院 | 2023-03-09 | 予算委員会公聴会 |
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○公述人(八代尚宏君) 御質問ありがとうございました。
今の社会保障のために消費税を使うというのは、建前はそうなんですが、必ずしも一対一の関係にはないわけですね。私が申し上げましたのは、これは私個人の意見というより、かつて福田内閣のときに社会保障国民会議というのがあって、そこの答申の中に、今の基礎年金、まあ国民年金と同じですけれども、これをやめて、代わりに目的消費税を導入すると、基礎年金目的消費税、それは三・五%だという試算までできているわけですね。これは増税ではないわけです。なぜならば、これまで真面目にきちっと基礎年金の保険料を払っていた人にとっては損得なし。
ただ、今の国民年金というのは、厚労省は六割納付されていると言っていますが、これは私はかなり問題であって、免除者をどんどん増やす形で納付率を上げているわけで、実際の納付率というのは四割をコンスタントに維持しているわけですね。
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| 八代尚宏 |
役職 :昭和女子大学特命教授
役割 :公述人
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参議院 | 2023-03-09 | 予算委員会公聴会 |
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○公述人(八代尚宏君) 御質問ありがとうございました。
雇用の流動性というのはいろんな意味があるわけですけれども、少なくとも私は、労働者が一旦会社に入った後も自由に別の会社に移れるようにするということが大事ではないかと思います。これは、例えば東京とカリフォルニアのロサンゼルスかどこかの労働者の意識調査を比較した研究があるわけですが、アメリカの労働者の方が幸福度が高い、現状の職場に満足度の高い人の方がはるかに多いという結果が出ていると。これはなぜなのかというと、アメリカの労働者の場合は今の職場に不満があれば自由に移れるわけなんですが、日本の会社では、移ることはもちろんできるんですが、移ると結果的に年功賃金の下で損をしてしまうという形で、今の会社に閉じ込められてしまっているという状況があるんじゃないかと。
ですから、年功賃金というのは、一見すると労働者にとってメリットがある仕組みなわけ
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