東京大学大学院経済学研究科教授
東京大学大学院経済学研究科教授に関連する発言40件(2024-02-21〜2025-02-25)。登壇議員2人。関連する会議録を横断的に参照できます。
最近のトピック:
賃金 (121)
育休 (120)
企業 (96)
男性 (68)
取得 (66)
発言一覧
| 発言者 | 肩書 | 院 | 日付 | 会議名 |
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| 山口慎太郎 |
役職 :東京大学大学院経済学研究科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-04-23 | 厚生労働委員会 |
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○山口参考人 ありがとうございます。
短時間勤務、育休など様々な施策について、対象となる子供の年齢を引き上げていくこと自体は、より子育てに対して時間をかける余裕があるという意味ではプラスの面があると思います。
ただ、同時に懸念してしまうのが、特に女性に起こりやすいのですが、マミートラックに押し込められてしまう、子育てがあなたの仕事の中心であって、家の外で働く部分というのはあくまで副次的なものですよということにされてしまうのではないかという懸念があります。
経済学の研究でも、国ごとによる育休制度の違いがどのように女性の就業に影響を及ぼすのかを見た研究というのが複数あるんですが、例えば、育休ですと、一年程度だったら女性の就業にとってプラスであるんですが、三年ぐらいに長くなってくると今度は就業にマイナスになってくるという側面があります。
したがって、もちろん、子供が大きくなっても
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| 山口慎太郎 |
役職 :東京大学大学院経済学研究科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-04-23 | 厚生労働委員会 |
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○山口参考人 ありがとうございます。
もちろん、中小企業においては、人数が少ないこともあり、育休で欠員が出てしまうと仕事を進めることが難しくなってしまうという問題があるわけですが、同時に、中小企業の今後の将来的な存続を考えた場合に、育休、介護休業というのをきちんと提供できるような体制にしていなければ若い優秀な労働力を確保することができなくなってしまうため、中小企業であっても、今後は育休、介護休業を取れるような体制にしていくことが必要だというふうに思っています。
その上で障壁になるのは、規模の小ささというのはもちろんそうなんですが、必ずしも効率的な経営がなされていないのではないかという点について懸念しております。
特に、中小企業において男性の育休取得が進んだ企業においては、ある意味、働き方改革、具体的には、IT投資などを行うことによって情報の共有化などを進めることによって、効率的
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| 山口慎太郎 |
役職 :東京大学大学院経済学研究科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-04-23 | 厚生労働委員会 |
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○山口参考人 ありがとうございます。
男性の育児参加というのは、非常に、少子化対策としても重要だというふうに認識しております。特に日本においては、男女の間で家事、育児時間の差というのが非常に大きくなっています。
今回、男性の育休の取得状況についての公表義務があるんですが、実際の日数となると実態としてはかなり寂しい状況になっているということが指摘されています。特に、取得状況だけの数字を見かけ上をよくしようとして、一日でも二日でも取ったら取得したとして報告できるため、期間として短くなっています。したがって、取得期間についての公表義務づけというのも一つのよい方向性ではないかというふうに思っています。
また、男性の育休取得を進める上で諸外国で有効だった取組の一つとしては、育休の給付金の引上げというのもございます。これについても、日本で短期間でよいから更に充実させるというのも可能性として
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| 山口慎太郎 |
役職 :東京大学大学院経済学研究科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-04-23 | 厚生労働委員会 |
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○山口参考人 御質問ありがとうございます。
夫婦仲に対する影響なんですが、男性の育休取得で見ると、夫婦仲にとってはプラスであったという報告が研究の中ではされております。
一方で、育休を取ることによってかえって妻側の不満が高まったという事例、日本では確かに耳にすることが多いんですが、そうした事例に共通するのは、いわゆる取るだけ育休になってしまっている、男性の側に少し準備が足りなかったという問題があったと思います。
諸外国で、あるいは国内でも、スムーズに育休を男性が取ることによって夫婦で協力して子育て期を乗り切った事例なんかを見てみますと、子供が生まれる前の段階に両親学級なんかに参加して、どういうふうに有効に育休期間を活用して二人で大変な時期を乗り越えていくかということについて、よい計画がなされていたわけです。
ということは、子供が生まれる前に両親学級のようなものも既に提供され
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| 山口慎太郎 |
役職 :東京大学大学院経済学研究科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-04-23 | 厚生労働委員会 |
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○山口参考人 ありがとうございます。
現金給付についてですが、これはいろいろな国で導入されていまして、それに対する出生率への影響というのも評価されていますが、それほど大きくはないということが知られています。そういった意味では、費用対効果が必ずしもよくない政策だというふうに認識しております。
それに対して、バウチャーあるいは現物給付というものですが、具体的なその中身が重要になってくると思います。バウチャーなら何でもいい、現物支給なら何でもいいというわけではなくて、やはりニーズが高いものに絞って行うことが重要だと考えております。
特に、遠藤委員が御指摘になったような学校給食の無償化については、非常に重要で、優先度の高い政策になってくるというふうに考えております。給食が提供されることによって、子供の健康面でのプラスですとか、登校の出席率が上がるというのは海外の研究でも報告されておりま
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| 山口慎太郎 |
役職 :東京大学大学院経済学研究科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-04-23 | 厚生労働委員会 |
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○山口参考人 介護を行う家族に対して給付を行う点について意見を申し上げます。
介護は、多くの方が考えているよりも過酷な仕事になってしまうということが専門家から指摘されています。したがって、家族に給付することによって家族自ら介護を行ってもらうことを促すよりも、むしろ、佐藤参考人からお話がありましたように、家族はマネジメントに徹して、介護専門職の方に介護をお願いする方が、御本人の経済的な状況にとっても、仕事を続けやすくなるのでプラスであると思いますし、同時に、家族であるからこそある意味甘えが出てしまって、深刻な場合は虐待にもつながってしまうという事例も報告されておりますので、家族に給付をするのではなくて、専門家が介護を行うのが望ましいというふうに考えております。
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| 山口慎太郎 |
役職 :東京大学大学院経済学研究科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-04-23 | 厚生労働委員会 |
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○山口参考人 御質問ありがとうございます。
もちろん、意識下にあるアンコンシャスバイアスを直接動かすような施策というのは少し考えにくいと思うのですが、それ以前の問題として、まだまだやはり、世の中にはもっとはっきりした、露骨な差別なりバイアスなりというのがあるので、これに対してきちんと、問題であるという指摘をしていくことが重要になっていくと思います。
企業の活動においては、企業内の格差を可視化する、男女間賃金格差の可視化ですとか、役職の女性比率といったものを詳しく示していくことが必要になると思います。
既に男女間賃金格差については公表が義務づけられているわけですが、その内容が非常に大ざっぱなものにとどまってしまっているため、少なくとも大企業については、男女間賃金格差がどこから来ているのか、勤続年数なのか、役職なのか、あるいは学歴なのか、専門資格なのかといったところまで詳しく踏み込
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| 山口慎太郎 |
役職 :東京大学大学院経済学研究科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-04-23 | 厚生労働委員会 |
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○山口参考人 どうもありがとうございます。
マミートラックについては、過去に幾つかの企業の事例を研究したところ、やはり、短時間勤務を拡大したところ、女性だけが取るようになって、かえって役職への昇進が進まなくなってしまった、あるいは、別の企業では、子持ちの社員であったとしても夜間ですとか休日の勤務を促すようにしたところ、むしろ仕事へのコミットメントが高まることによって仕事で活躍するようになったということが報告されているので、現在の性別役割分業に対する見方を所与とすると、働きやすさ、子育てと仕事の両立をしやすくするだけだとマミートラックが発生してしまうという懸念は現実のものだというふうに憂慮しているところであります。
一方で、選択肢が増えること自体は労働者にとってプラスであることは間違いないわけで、選択肢を増やすと同時に、男性の家事、育児、介護への参加を促すような施策というのにも同時に
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| 山口慎太郎 |
役職 :東京大学大学院経済学研究科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-04-23 | 厚生労働委員会 |
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○山口参考人 転勤についてですが、過去の調査では、介護については考慮されることが多いようです。介護しなければいけなければ転勤について時期をずらすといった対応が民間企業ではなされているようです。
一方で、転勤自体が家族に対して悪影響を与えるということについては否めないものだと思っています。例えば、配偶者のキャリアが中断してしまう。さらには、子供たちの環境が変わってしまうことによる子供のメンタルヘルスに対する悪影響なども懸念されています。
この点について、最低限、どれぐらい転勤を行っているのかという点について情報開示、転勤の方針についての情報開示なんかを行っていくことによって、育児休業の取得率と同様に、ワーク・ライフ・バランスにどれぐらい配慮しているのかという指標として開示することによって、労働者の方がそういった企業を選ばなくなるというような形になっていくことによって、無理な、企業から
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| 山口慎太郎 |
役職 :東京大学大学院経済学研究科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2024-04-23 | 厚生労働委員会 |
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○山口参考人 ありがとうございます。
田中委員より御指摘のあったように、女性の育休については、ある程度までは就業にプラスになるんだけれども、余り長くなってしまうとかえって女性をマミートラックに押し込めてしまうということが分かっているので、その使い方については十分気をつけなければいけない、あるいは、女性だけに家事、育児を押しつけるようなことにならないような別の施策、男性の家事、育児参加を促すような施策とセットで行うことが重要なのかなというふうに思っています。
一方で、男性の方の育休取得についてなんですが、これが国際的に見ても仕事に悪影響を及ぼすといった事例については報告されておりません。むしろ、子供の発達上プラスであるとか、夫婦仲、離婚率で測った場合なんですが、そちらについてもプラスであるということが分かっています。なので、男性に関しては、今のところ、取り過ぎを心配するよりも取らな過
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