上智大学文学部新聞学科教授
上智大学文学部新聞学科教授に関連する発言10件(2025-04-22〜2025-04-22)。登壇議員1人。関連する会議録を横断的に参照できます。
最近のトピック:
通報 (42)
公益 (38)
内部 (25)
告発 (25)
報道 (21)
発言一覧
| 発言者 | 肩書 | 院 | 日付 | 会議名 |
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| 奥山俊宏 |
役職 :上智大学文学部新聞学科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2025-04-22 | 消費者問題に関する特別委員会 |
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私は、奥山俊宏と申します。
平成元年、平成が始まった年に朝日新聞社に入り、記者として三十三年働きました。三年前から、上智大学の新聞学科でジャーナリズムの教員をしております。
新聞記者だった三十三年を振り返ってみますと、平成の三十年と重なります。失われた十年、失われた二十年、失われた三十年とその後呼ばれるようになった時期にほぼそっくり重なります。その間、バブルの崩壊に伴って顕在化してきた様々な経済事件を主に社会部の事件記者として取材し、その延長線上で調査報道に長く携わりました。
銀行にせよ官公庁にせよ企業にせよ、その内部にいて本当のことを話してくれる人を見つけ出す、そういう人の協力を得ながら記事を書いていく、そんな経験が何度もございます。そういう情報の流れ、正されるべき問題について、それを現場で見聞きして知っている人から記者を介して広く社会に問題提起され伝えられる営み、それが、新
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| 奥山俊宏 |
役職 :上智大学文学部新聞学科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2025-04-22 | 消費者問題に関する特別委員会 |
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御質問ありがとうございます。
日本の公益通報者保護法は、イギリスの公益開示法、パブリック・インタレスト・ディスクロージャー・アクトを参考にして、二〇〇三年に当時内閣府において立案されたものです。それと日本の制度は非常に似ているところがある、そういう由来があるからだというふうに考えられます。
他方、アメリカも当時参考にはしたのですけれども、そのまま取り入れることは日本ではなかったというところがございます。
アメリカでは、例えば労働安全衛生であるとか、あるいは原子力安全であるとか、あるいは、近年、ここ二十年ぐらいですと、SOX法、証券取引法違反、例えば企業が粉飾決算をしたとか、そういうことについて内部告発をした労働者がもし仮に事業者から差別扱いを受けたと信ずるときは、デパートメント・オブ・レーバー、労働省の内部告発者保護の専門の担当官に訴えを起こし、労働省で調査し行政処分を出すとい
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| 奥山俊宏 |
役職 :上智大学文学部新聞学科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2025-04-22 | 消費者問題に関する特別委員会 |
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御存じのとおり、公益通報者保護法は、内閣において閣議決定で法案が作られ、その条文の内容は消費者庁において立案され、そして国会において制定されているというものです。その解釈、運用について、消費者庁が有権解釈権を持って、公権的な解釈を持って、それに全国の事業者、自治体は縛られているというものであるというふうに理解しています。
であるにもかかわらず、ある自治体の首長が独自の法解釈を持ち出して、公益通報者保護法十一条の指針の対象には、内部通報のみが対象になって、外部通報はそれの対象にはなっていないのだというような独自の法解釈を持ち出して、自分たちのやっていることを正当化しようとするというのは、非常によくない状況であるというふうに思います。何らかのやはり手だてが必要であると思います。そこが、今の法案では適用除外という形となっている。
確かに、地方自治法に基づいて助言するという手もあるのかもし
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| 奥山俊宏 |
役職 :上智大学文学部新聞学科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2025-04-22 | 消費者問題に関する特別委員会 |
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今回の兵庫県の西播磨県民局長の告発文書は、四人の報道機関の記者に送られています。その中の何人かは、その内容について慎重に取材を始めていたというふうに聞いております。しかしながら、実際に県当局にまだ当てる、コメントを取りに行くというほどまでの裏づけは得られていなかったということで、まだ、県が三月二十七日に西播磨県民局長を総務部付に、解任した時点では取材が進んでいなかった。
調査報道ということになりますので、時間が相当、一週間、二週間で終わるというものではなくて何か月もかかるというのが実態として報道にはありますので、そういう慎重な上にも慎重な取材をした上で、これが本当かどうか見極めた上で、それがさらに、公共性があるかどうか、ニュース性があるかどうか、そういうことを考えた上で慎重に報道していくというのが通常であろうと思います。
もちろん例外があって、例外といいますか、間違った報道というの
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| 奥山俊宏 |
役職 :上智大学文学部新聞学科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2025-04-22 | 消費者問題に関する特別委員会 |
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外からはうかがい知ることができない組織の奥深くといいますか、組織の内部においてなされている不正であるとか腐敗であるとか不祥事であるとか、もし放置していればどんどん悪化していって、行く行くは、外部の人、一般の消費者、あるいは一般の有権者、納税者に迷惑をかける、被害を与えるような、そういう不正の芽、腐敗の芽を、早い段階で、そのことを知ることができる内部にいる人から、コミュニティーの外、事業者内部のしかるべき監査部門であるということもあるかもしれませんし、権限を持った行政機関ということもあるかもしれませんし、あるいは、もっとより広い、報道機関であるとか、そういうことにたけた市民団体であるとか、そういうところであるかもしれませんけれども、内部のコミュニティーからすると外の、それを正すことができる可能性、見込みがある人に対してその情報を伝える、そういうことが内部告発あるいは公益通報ということに当たる
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| 奥山俊宏 |
役職 :上智大学文学部新聞学科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2025-04-22 | 消費者問題に関する特別委員会 |
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法律のみによって公益通報者が守られるというわけではないと思います。法律だけではなくて、例えば、政治的、社会的、あるいは世論のバックアップとか、あるいは御本人の心の安寧、自分は正しいことをやっているんだという確信を自分に対して持てるとき、それは心の安寧を得ることができるのであろうと思います。そういう総合的な結果として、ちゃんと自分の考えることが果たされた、正義が果たされた、自分も守られたというふうに感じるということが望ましい形なのであろうと思います。
そういう一助として法律があって、その法律というのは、今回、改正法案が今出ておりますけれども、それだけでは多分、もしかしたら不十分である。その後も不断の見直しといいますか、山本先生からも先ほどありましたけれども、漸進主義的といいますか、少しでもよりよいものにしていくということを、たゆまざること、続けていくということが大切なのかなというふうに思
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| 奥山俊宏 |
役職 :上智大学文学部新聞学科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2025-04-22 | 消費者問題に関する特別委員会 |
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おっしゃるとおり、内部告発者、公益通報者がいかに社会のために役立ってきたかということを一般の人に知っていただくということは、とても大切なことだというふうに思っております。
多くの報道機関では、取材源の秘匿という原則がございまして、かつ、公益通報者、公益通報を端緒として取材、報道しているということを事業者側に伝えると、どうしても通報者の探索を誘発しかねない、そういう配慮もございまして、あえてその端緒が内部告発、公益通報であるということを伏せた形で報道するということが多くあります。
そういう事例を多々知っておりますので、恐らく、世の中の人に見えている報道の表面以上に、実際には公益通報者が社会の不正を正すということに役に立っているという実態があるということをよく知っておりますので、そのことをどういうふうにして世の中に伝えていけるのか。もし可能ならば、公益通報者のもたらした情報によってこの
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| 奥山俊宏 |
役職 :上智大学文学部新聞学科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2025-04-22 | 消費者問題に関する特別委員会 |
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刑事責任ということになりますと、捜査当局において、強い権限を背景にして、事業者内部の情報を得ることが、資料を得ることが可能となるかと思います。その結果、公益通報を理由とした不利益扱い、あるいは不当な不利益扱いなのかどうかということについて、検察官で、ある程度、相当事実を、事案を解明して判断するということができる。その結果として、はっきりしない、そこまでは確認が取れないという場合は嫌疑不十分なりで不起訴にするというのが運用になるであろうというふうに思います。
他方、民事裁判における立証ということになりますと、そういうふうな強い権限が原告側にないがために、事業者内部で一体報復の意図があったのかどうなのか、実際に行われている人事異動を見ると、配置転換を見ると明らかに不当な意図がありそうに思えるけれども、そういう場合にどういうふうに裁判所が判断されるかというところで、立証責任の転換の必要性が強
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| 奥山俊宏 |
役職 :上智大学文学部新聞学科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2025-04-22 | 消費者問題に関する特別委員会 |
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政治資金規正法違反については、法律の目的が、国民の不断の監視の下に政治資金の流れを置くというところが目的で、ある意味、国民が当事者として参画することが予定されている法律だと思いますので、公益通報者保護法の対象法令に含めてもいいのではないかというふうに私としては思いますけれども、そのほかの、例えば税法であるとか、あるいは特定秘密保護法であるとか、あるいは入国管理法であるとか、そういう国家の行政目的のための法律について、その違反を通報対象事実に含めるということになりますと、この法律の性格、国民の、パブリックの利益に資するというところをこの法律、公益通報者保護法は目的としているわけですけれども、性格がちょっと国家寄りになるというところがいいかどうかということは非常に難しい問題だなというふうに考えます。
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| 奥山俊宏 |
役職 :上智大学文学部新聞学科教授
役割 :参考人
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衆議院 | 2025-04-22 | 消費者問題に関する特別委員会 |
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公益通報を理由とする違法な嫌がらせについては、例えば、刑法の強要罪を適用して被疑者を検挙するというふうな事例が近年はありました。
先ほどの串岡さんのような事例は、まさにそういう対象にもできたのであろうというふうにも思われますけれども、近年そういう裁判例が表れてきたのは、やはり公益通報者保護法が規範として世の中に浸透したということが、捜査当局、検察当局あるいは裁判所の、強要罪を適用するということの背景にあるのではないかなというふうに考えています。
串岡さんが受けたような、そういう明らかな違法な配置転換、権利濫用の配置転換、あるいは嫌がらせ、そういうものについては、刑事罰の対象にするということは十分に考えられるところではないかというふうに考えます。
もちろん、立証責任の転換についても、転換するまでもなく明らかという事例ではあるのですけれども、立証責任の転換が法規定として嫌がらせであ
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