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中央大学副学長、法学部教授

中央大学副学長、法学部教授に関連する発言9件(2024-05-21〜2024-05-21)。登壇議員1人。関連する会議録を横断的に参照できます。

最近のトピック: 指示 (57) 自治体 (26) 自治 (24) 必要 (23) 対応 (18)
発言一覧
発言者 肩書 日付 会議名
礒崎初仁
役割  :参考人
衆議院 2024-05-21 総務委員会
○礒崎参考人 中央大学の礒崎と申します。本日は、貴重な機会をいただき、ありがとうございます。専門は地方自治論、行政学ですが、特に最近は地方分権の成果と今後の展望について考えております。  下の二ページを御覧いただきたいと思います。  まず、枠で囲んだ生命等の保護措置に関する指示等の規定についてですけれども、この指示権には特徴がありまして、第一に、現行自治法では指示は法定受託事務に限定されていますが、改正法では自治事務についても指示が可能になること、第二に、現行自治法では違法な事務処理等があった場合にそれを是正させる事後的な指示だけが認められていますが、改正法では違法な事務処理等がなくても将来に向けてこうしなさいという事前の指示が可能になること、この二点で従来の指示より踏み込んだ幅広い指示権が定められていることに注意が必要だと思います。こうした指示権を制度化することが果たして妥当なのか、
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礒崎初仁
役割  :参考人
衆議院 2024-05-21 総務委員会
○礒崎参考人 ありがとうございます。  私が申し上げたのは、国が指示しなければならないような事態というのはコロナ対応にはほとんどなかったのではないかということでございました。  御指摘いただいたダイヤモンド・プリンセス号も、委員もおっしゃったように、実際には神奈川県が神奈川DMATの出動を要請いたしまして、私のスライド、八ページの真ん中頃にありますけれども、七百六十九名の患者を十六都道府県に搬送した、これは国の指示ではございません。  むしろ、それぞれ県あるいは厚労省が事実上調整をしっかりすることによって法の枠組みを超えて対応したということでございますので、指示は要らなかったし、厚労省に指示しろと言われても、厚労省はどういう指示をしたのか、それはもう相手と面と向かってその場その場で対応しなければいけなかったので、指示というような対応はあの場面でも必要なかったし無理だったのではないか、
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礒崎初仁
役割  :参考人
衆議院 2024-05-21 総務委員会
○礒崎参考人 私は、指示権が必要だということを裏づける立法事実はないんじゃないかというふうに思います。  想定外の事態はたくさん生じていると思いますね。それに対してどう対応するかですけれども、協議をしながら、例えば国は、財源はちゃんと保障するからしっかりやってくださいよとか、職員を応援いたしますよとか様々な対応をするわけですが、これらはいずれも指示ではございません。指示して誰が動くのかということが大事でございまして、その動く方を対応しなければいけないわけでございますので、国が指示をして何か問題が解決するかというと解決しないと思われますので、指示権を裏づける立法事実はちょっと見当たらない。想定外の事態が起こるから指示権が必要だということはちょっと乱暴な議論ではないかと思います。  もう一つだけですけれども、実は、感染症法とか新型インフルエンザ等対策特別措置法、これらは法定受託事務ですので
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礒崎初仁
役割  :参考人
衆議院 2024-05-21 総務委員会
○礒崎参考人 ありがとうございます。  まず、補充的指示権という、補充的というのは条文にはない、委員御指摘のとおりでございます。  条文に、例えば二百五十二条の二十六の五の規定を見ますと、他の法律の規定に基づき必要な指示をすることができる場合を除きと書いてありますので、他の法律があったらこの規定は行使できませんよ、こういうことですので補充的と言っているのかなというふうに読みますが、法律には明記されていないということでございます。  それから、必要最小限度ということですけれども、必要最小限度の原則というのは自治法にも定められておりますので、非常に重要だと思います。ただ、今回の立法はそうはなっていなくて、生命等の保護の措置を指示することができる、こういうかなり包括的な内容になっておりますので、必要最小限度と言えるかどうか微妙であること、それから、ほかならぬ地方自治の進展、発展を目的とする
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礒崎初仁
役割  :参考人
衆議院 2024-05-21 総務委員会
○礒崎参考人 計画による実質的な集権化というのは確かに進んでいるというふうに思います。これは、正面からの義務づけではないのですけれども、逆に補助金をいわば引換えにして業務、事務をやらせようという仕組みでございますので、私は柔らかな統制と呼んでおりますが、大きな問題があると思います。一つには自主性を損なうということ、それから二つ目には事務負担が大変膨大なものになるということ、この二つから大いに問題があるというふうに思います。
礒崎初仁
役割  :参考人
衆議院 2024-05-21 総務委員会
○礒崎参考人 確かに、国の役割というのは非常に重要だと思います。先ほども議論がありましたけれども、私も、分権との兼ね合いですけれども、集権と分権を組み合わせるということが大事だというふうに思っております。したがって、国の役割というのは大変大きいというふうに思います。  その中で、一つは、委員も御指摘いただきましたが、支援と協力という、指示という上から目線の対応ではなくて、支援と協力というのが国に求められる態度ではないかというのが一つ。それからもう一つは、先ほどもちょっと申し上げましたが、法定受託事務の場合、例えば感染症などは法定受託事務ですので指示が今でもできます、代執行もできるという国の権限はしっかりと法律に定められていますので、これ以上一般法である地方自治法に指示権が必要だろうか、それを入れたところで余り有効には働かないんじゃないかというのが私の指摘でございます。  以上でございま
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礒崎初仁
役割  :参考人
衆議院 2024-05-21 総務委員会
○礒崎参考人 お答えいたします。  御指摘のとおり、指示権というのは、問題を解決するよりも、むしろ難しい問題を生じさせるのではないかというふうに思います。沖縄の件でございますが、私も、沖縄について本当は沖縄の立場、歴史を十分考えて協議を尽くすべきだというふうに思っておりまして、それをああいう形で法廷闘争の形にされたということには問題があるように思っております。今回の指示権が同様の国と自治体の長期にわたる法的紛争といったことにつながりかねないのではないか、その点を懸念しているところでございます。
礒崎初仁
役割  :参考人
衆議院 2024-05-21 総務委員会
○礒崎参考人 お答えいたします。  私も、検証は非常に重要だと思っております。私自身、学会の仲間と全国千七百八十八自治体の対応ということを調査し、アンケート調査なんかもやっておりますけれども、やはりそれぞれ抱えている課題も違ったところがございます。本日も申し上げましたけれども、指示といった処分ではなくて、むしろ様々な課題について国も含めて協議をして危機に対応してきた、こういう実績をしっかりと見ていくということが大事ではないかなと。今日の議論ともつながる重要な点だと思っております。
礒崎初仁
役割  :参考人
衆議院 2024-05-21 総務委員会
○礒崎参考人 お答えいたします。  確かに、もしこうした指示権を導入するのであれば、地方との協議を十分行って、そして現場の状況に合った形で対応すること、指示権を行使するならばするということが求められるのではないかというふうに思います。私は、その結果余り指示権というのは役に立たないのではないかと思ってはおりますけれども、もしやるとすれば、事前協議とか、現場の状況を踏まえる、これは大変重要なことだと思います。  ただ、ちょっと懸念がありますのは、今も少し出ましたが、自治体間でも意見が違う部分がございますので、自治体の意見がそれぞれ違うとき、あるいは利害関係が違うとき、こうした場合に、利益を受ける自治体と協議したよということで進めるということも考えられないだろうか、そんな懸念点もちょっと感じたところでございます。  以上でございます。