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市原麻衣子

市原麻衣子の発言11件(2025-02-26〜2025-02-26)を収録。主な登壇先は外交・安全保障に関する調査会。キーワードで検索・期間指定で絞り込めます。

最近のトピック: 主義 (100) 民主 (75) 動き (28) 自由 (28) 日本 (26)

役職: 一橋大学大学院法学研究科教授

役割: 参考人

会議別 出席回数/発言回数
会議名 出席回数 発言回数
外交・安全保障に関する調査会 1 11
発言一覧
発言者 肩書 日付 会議名
市原麻衣子
役割  :参考人
参議院 2025-02-26 外交・安全保障に関する調査会
ありがとうございます。  一橋大学の市原麻衣子と申します。本日は、機会を頂戴いたしましてありがとうございます。  私は、民主主義と国際政治に絡むところの研究をしておりまして、主に民主主義を擁護する動きと、それから民主主義に対する攻撃の動き、両方とも見ております。それですので、民主主義外交、民主化支援ですとか、あるいは権威主義国の影響工作、民主主義社会に対するものですね、そういったものを見ておりまして、その観点から、自由、法の支配、人権などの規範をベースにつくられている民主主義規範というものを重視する国際秩序、国際規範というものが今どういう状況になっていて、今後どういうふうになっていくのかということを少しお話をさせていただきたいと思っております。  基本的に、お二人の参考人の先生方とかなり重複するところがございます。  まず、前提条件として、昨今、トランプ政権が発足してから、それが与
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市原麻衣子
役割  :参考人
参議院 2025-02-26 外交・安全保障に関する調査会
ありがとうございます。私の中核的な議論のところを御指摘いただいて、広田先生、ありがとうございました。  民主主義を戦争の文脈で語らないというのは実は余り見られてこなかったことなんだと思います。冷戦期にも民主主義対権威主義、まあ民主主義陣営と共産主義陣営という形で議論が行われてきました。ただ、この冷戦期であろうと現在であろうと、その政治体制あるいは政治的な価値の違いというものを前面に押し出した言説の形成というものは、民主主義ではない側にいる国々を更に我々と連携しにくい立場に追いやるという形になると思っています。  台湾有事に関して考えますと、もちろん、台湾と日本の間、あるいは台湾とアメリカ、日本などの間では政治体制の共有というものが見られて、それが理念的な連携を起こしやすいということは確かではありますが、台湾有事の際、日本、台湾、アメリカや韓国などだけではなくて、それ以外の様々な国々も連
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市原麻衣子
役割  :参考人
参議院 2025-02-26 外交・安全保障に関する調査会
ありがとうございます。  まず、ベースとして、日本の場合、例えばアメリカに比較して考えますと、余りパニックになり過ぎないということは必要なんだと思います。アメリカは社会が全体的に小さな政府を志向する社会でありまして、日本の方は大きな政府を志向する社会かと思います。それですので、アメリカに比べてより福祉重視ということが基底にあると思いますので、経済的な不平等はアメリカに比べると表出しにくいというのが基底にあります。  他方で、経済的な不平等が拡大してきたことは間違いがなく、高橋先生がおっしゃるように、ナラティブの面でもそれを克服していかなければならないと思います。  私としては、これに関しては、ナラティブの面と、それからオンライン空間を超えた対面の対話の加速というものが必要だと思っています。人々は、オンラインの空間で対話をするときにはどうしても相手をスペックで見てしまうというところがあ
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市原麻衣子
役割  :参考人
参議院 2025-02-26 外交・安全保障に関する調査会
どうもありがとうございました。  トランプ外交に関して、実は私はここ数日、いろんな方と、アメリカの方々とちょっと話す、議論する機会がありまして、議論をしてきたんですけれども、特に最初の百日目で様々な既存のシステムを壊していくという動きを取るだろうと、しかし、その後、恐らく様々な立て直しの動きが出てくるんじゃないかというような見方もあります。それですので、現在の動きがどこまで継続するかというのは分かりませんが、現在の動きをベースに考えたときに、リスクとベネフィットというのはインクルーシブ・ピースの観点からそれぞれあるんだろうと思います。  リスクの観点は規範です。それまで国際社会の中で重視されてきた人権、法の支配、自由といった規範、特にマイノリティーの権利に関して、この規範がスケープゴートにされていくことによって国際的に同様の動きが起きてくると。日本においても、恐らく排外主義的な動きの加
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市原麻衣子
役割  :参考人
参議院 2025-02-26 外交・安全保障に関する調査会
ありがとうございます。  ポピュリズムの台頭は、社会を、そして国家を弱体化させる可能性が強いと思っています。一時的には、選挙の文脈で多数派形成をするためにポピュリズムというものがかなり有用なところがあります。ただし、それは分断を生んで、そして相互の不信感を強化します。  例えば、中国が沖縄の独立というナラティブをかなり拡散していまして、それはそれ自体がゆゆしき事態ではあるのですが、それに加えて、そのナラティブを受けて、日本の国内で沖縄の人たちがあたかも中国によって操作されているかのような言説が出てくるといったこともありまして、こうした分断というものを何とか架橋していかなければいけないと思いますので、ポピュリズムは、対人関係を強くしていくことによって、そして格差を是正していくことによって克服する必要があるかと思います。
市原麻衣子
役割  :参考人
参議院 2025-02-26 外交・安全保障に関する調査会
ありがとうございます。  この問題は非常に甚大な影響を国際秩序に与え得るというふうに考えています。ウクライナの主権を侵害された形で停戦というものを実現してしまった場合には国際秩序の維持というものが難しくなっていくと思っております。日本政府として何ができるかということに加えまして、日本社会として何ができるかということを考えるのもいいのではないかというふうに私としては思っています。  一つには、日本政府の役割ですけれども、バックステージでアメリカの政府と交渉する。それから、関係各国、そして特にウクライナですけれども、そういったところと交渉するというのが一つ重要かと思っています。  アメリカの現在の動きに関しては、トランプ政権内でもかなり足並みの乱れがある、実際にあるわけで、トランプをどのようにコントロールするか、影響を与えるかというところを考えたときに、議会の中の人々にできるだけリーチア
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市原麻衣子
役割  :参考人
参議院 2025-02-26 外交・安全保障に関する調査会
ありがとうございます。  国際社会の連帯は本当に今まで以上に重要性が高まっていると思います。私としては、二つの領域に分けて連帯を形成していく必要があるのではないかと思っています。  一つはG7を中心とした連帯です。できるだけその国の数が、アクターの数が少ない方が意思決定が早いということもありますし、国際社会の中での意思決定の中心的なプラットフォームとしてG7が近年役割を大きくしてきました。日本としても、このG7でしっかりとイニシアティブを取っていくということが必要だと思います。  他方、もう一つのプラットフォームとしてやはり重要なのは国連だと思います。G7というのはどうしても民主主義のクラブというふうになってしまうわけでして、各国、まあ民主主義以外の国の賛同も得ていく、そしてそれらの国々にリーチアウトをする機会も維持していくということで、国連での動きも今後重要なのだと思います。
市原麻衣子
役割  :参考人
参議院 2025-02-26 外交・安全保障に関する調査会
ありがとうございます。  日本の主体性として取り得るもの、取り得る行動は様々実際にはあるんだろうと思います。日本はどちらかというと、今まで国際社会においてイニシアティブを取るのではなく、追随型の外交をしてきたところがあると思います。例えば、草の根無償資金援助を一つ取りましても、政府だけではなくてNGOに対しても支援をできるということは一見すばらしいわけですが、他方で、政治的なNGOに対しては支援をしないというような規則を持っていたりですとか、そういった形で、様々政治的な影響を、自分たちで手足を縛ってきました。しかし、こうした手足の縛り方をやめることが必要なのだろうと思います。  一つ、私の一番の関心はアジアにあるんですけれども、アジアの中で、例えばミャンマーが二〇二一年の二月からずっと内戦状態にあります。この中で、日本としては、本来、一方の国軍とそれから他方の民主派及び少数民族、この間
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市原麻衣子
役割  :参考人
参議院 2025-02-26 外交・安全保障に関する調査会
ありがとうございます。  権威主義国は必ずしも経済的発展をもたらすかどうかということに関しては、実は学術的には分析がかなり分かれるところです。  ただ、権威主義国にとっては、自国の政府の正当性を主張するために、選挙での交代とかそういったものももちろん用いはするわけですけれども、それ以外にも正当性の源泉が必要となりまして、それなので、経済発展があるときには、経済発展をするのはやはり我々の政治体制なのだと言説として用いる傾向が強いです。
市原麻衣子
役割  :参考人
参議院 2025-02-26 外交・安全保障に関する調査会
大変難しいところ、難しい御質問です。  実際にそのポピュリズムのトレンドが余りにも国際的に強くなってしまっておりますので、これを完全に裏返すというのは、相当、本当に何かが起こらないと、大きなことが起こらないと難しいんだろうと思います。  ただ、日本ではできることがいろいろあるかと思います。日本の場合には、やはりその大きな政府を志向する志向性もありますし、それからあと、何というか、慣性、イナーシャを重視するような社会でもありますので、何というか、ポピュリズムのネガティブな影響というのが出にくいというところがあります。日本としては、これをより誇る形で、日本がどれだけ、他国がかなりポピュリストの波にのまれているときに、日本がしっかりと政治を維持しているかということに関してもう少し光を当てていくべきだと思います。