八代尚宏
八代尚宏の発言14件(2024-05-23〜2024-05-23)を収録。主な登壇先は内閣委員会。キーワードで検索・期間指定で絞り込めます。
最近のトピック:
保険 (64)
高齢 (45)
社会 (38)
介護 (36)
制度 (32)
役職: 昭和女子大学現代ビジネス研究所特命教授
役割: 参考人
会議別 出席回数/発言回数
| 会議名 | 出席回数 | 発言回数 |
|---|---|---|
| 内閣委員会 | 1 | 14 |
発言一覧
| 発言者 | 肩書 | 院 | 日付 | 会議名 |
|---|---|---|---|---|
| 八代尚宏 |
役割 :参考人
|
参議院 | 2024-05-23 | 内閣委員会 |
|
○参考人(八代尚宏君) 昭和女子大学の八代でございます。また、私は、制度・規制改革学会の代表理事も務めております。
お手元にこのパワーポイントの資料がありますが、本日はこれに基づいてお話しさせていただきたいと思います。なお、今回は私が唯一の男性ですのでやや緊張しておりますが、少子化問題ということはもう男女共通の大きな社会課題でございますので、そういう意味でお話しさせていただきたいと思います。
まず、本日お話ししたいことのポイントでございますが、五つございます。
一つは、この少子化問題というのは、実は意識の問題というふうによく言われている面もあるんですが、私は、実は日本経済の構造問題であると。今、日本経済は長期経済停滞に陥って、これをどう克服するかが大きな問題なんですが、実は少子化というのも、この構造改革、長期停滞から発する一つの派生的な原因、要因というふうに考えてもいいんじゃな
全文表示
|
||||
| 八代尚宏 |
役割 :参考人
|
参議院 | 2024-05-23 | 内閣委員会 |
|
○参考人(八代尚宏君) 御質問ありがとうございました。
日本経済の停滞と少子化との問題に共通する構造的な問題というのは、やっぱり働き方の問題だと思います。
日本的な雇用慣行というのは、かつての高い成長期、人口がどんどん増えてきた時代では、労使の、何というか、協調ということで非常に諸外国からも高く評価されたわけですが、何よりも年齢に物すごく依存しているわけですね、年功賃金自体も含めて。ですから、その過去のメリットがそれだけ高齢化時代にはデメリットになってしまう。それから、何よりも男女の役割分担をベースにしているというのが大きなポイントであって、これも今女性がどんどん働きやすい時代にはマイナスになっている。
ですから、これはもう労使も問題意識は持っておられるわけですけど、やはりもう少し欧米型のフラットなシステム、年齢に中立的、性別に中立的な、ジェンダーフリー、エージフリーの仕組みに
全文表示
|
||||
| 八代尚宏 |
役割 :参考人
|
参議院 | 2024-05-23 | 内閣委員会 |
|
○参考人(八代尚宏君) ありがとうございます。
今の御質問に関して言えば、今回の法律というのは少子化に対して非常に強いメッセージを、少子化を防ぐことに対して強いメッセージを出して、出した法案として高く評価できると思いますが、問題は、その中身が、先ほど申し上げましたように、余りにも現金給付に偏っている。これははっきり言って子供を増やすことに余り効果がないという経済学の実証研究があるわけです。ですから、むしろ、現金じゃなくて現物給付。
先ほど言いましたように、保育所の充実というのはもっと必要であるわけでして、先ほど介護保険との比較を奥山参考人も言われたんですが、介護保険ができる前は老人福祉だったんですね。家族が高齢者の介護を、面倒を見ろというのを、介護保険をつくることによって社会全体でカバーしようということに大改革をしたと。同じことが保育についても必要なわけで、その児童福祉という状況の
全文表示
|
||||
| 八代尚宏 |
役割 :参考人
|
参議院 | 2024-05-23 | 内閣委員会 |
|
○参考人(八代尚宏君) ありがとうございました。
ただ、子供保険は私の個人的な案で、この学会のはやはり共同なので必ずしも同じではないんですが、私の考え方は、先ほども言いましたように、介護保険というのは物すごくモデルになるいい制度だと思っているわけですね。従来の老人福祉というのを、社会全体で高齢者を支える、しかもそのための固有財源を確保したということですね、介護保険として。ですから、その意味で、今回の子育て支援法でも本当はそういう独自財源をきちっと確保してほしい。それは高齢者もちゃんと負担するということですね。
健康保険を通じて高齢者が部分的に負担しているというのは、私は、もうほとんどフェイクであって、それは、だって、後期高齢者医療制度自体が物すごく勤労者の保険から給付を受けて、あるいは税金からですね、高齢者自身の負担というのは非常に少ないわけで、やっぱりそれは、介護保険の第一号被保
全文表示
|
||||
| 八代尚宏 |
役割 :参考人
|
参議院 | 2024-05-23 | 内閣委員会 |
|
○参考人(八代尚宏君) ありがとうございました。
これまでのこととちょっと重複いたしますが、私は最大のポイントは働き方の改革だと思います。
何といっても、今の日本的雇用慣行というのは、専業主婦がきちっと家事、子育てに専念することを前提に世帯主をこき使うといいますか、企業の思いのままに長時間労働、配置転換、転勤ということをする仕組みだと思います。これは、専業主婦世帯を前提とすれば維持可能なわけですけど、女性が男性と同じようにフルタイムで働くようになると、誰が子育てをするかということが当然難しくなって、結果として、女性が諦めて、家庭に入らざるを得ない。そうすると、今度は、女性のキャリアというのが失われて、いつまでたっても女性の管理職比率が高まらないという問題が起こる。
ですから、今、日本が抱えているのは、もう明確なこのトレードオフという関係で、女性の活用をすれば少子化が更に進むし、
全文表示
|
||||
| 八代尚宏 |
役割 :参考人
|
参議院 | 2024-05-23 | 内閣委員会 |
|
○参考人(八代尚宏君) ありがとうございました。
まず、その、今、政府が言っておられる社会保障の改革を前提としてということなんですが、どういう改革かというのは全く分かっていない。本当に年金とか医療、介護をどうやって改革するか、これ過去から議論されてきて、なかなかできないことなわけですよね。ですから、そういう非常に曖昧なことを前提として健康保険料に上乗せすることが弊害がないというのは余りにも楽観的ではないかと思います。
元々、社会保険料が持続的に上がるということが経済社会に良くないというコンセンサスは既にあるわけでして、だからこそ年金保険料というのは上限を決めたわけですよね。だから、なぜ医療と介護保険料は上限がなくて構わないのか。特に健康保険料というのは今後とも技術進歩とか高齢化でどんどん上がっていくわけでして、もうキャップを掛けなければいけないものに更に上乗せをするというのは、やは
全文表示
|
||||
| 八代尚宏 |
役割 :参考人
|
参議院 | 2024-05-23 | 内閣委員会 |
|
○参考人(八代尚宏君) ありがとうございました。
まさしくおっしゃるとおりで、こういうふうに特定の社会保険料で、何でも国民生活に関わることならばここに負担を求めてもいいということであれば、まさにどんどん尻抜けになるわけで、私はやはり、先ほどから言いましたように、これは社会保障目的税の本来の役割だというふうに考えております。
既にそういう三党合意の前例もあるわけですから、なぜ、その野党の協力も得て与党が、これはもう少子化対策というのは日本の将来のために不可欠なものであると、だからそのために必要な対策、それは現金給付じゃなくて現物給付が当然前提にならなきゃいけませんが、介護保険もまさにそうなっているわけですが、そのためには応分の負担をしてほしいというふうに国民に訴えるというか、これをしないと、余り大きな制度改革でもしなくてもいい、単に今の社会保険料に上乗せするというこそくなやり方では、
全文表示
|
||||
| 八代尚宏 |
役割 :参考人
|
参議院 | 2024-05-23 | 内閣委員会 |
|
○参考人(八代尚宏君) ありがとうございました。
今の御質問については、そのお答えは、人々が結婚して子供を産みたくないのに無理やり産まそうという政策はもちろんナンセンスであって、ただ、いろんなアンケート調査を見る限りは、例えば結婚希望ということについても、十代は九割の未婚女性が、最近はちょっと落ちていますけど、八割の未婚女性がいつかは結婚したいと思っていると、そういうデータがあるわけで、だけど、なぜ結婚できないかというと、いろんな制約があるわけでして、そういう制約をやはり政策的に減らしていくということは望ましいことではないかと思います。
それが結果的に出生数の回復ということにつながるわけで、先ほども申し上げましたが、日本の出生数がどんどん減ってくる、出生率が下がってくるというのは、日本経済の抱えている構造問題がそういう形で現れているんだということで、構造問題を解決することによって出
全文表示
|
||||
| 八代尚宏 |
役割 :参考人
|
参議院 | 2024-05-23 | 内閣委員会 |
|
○参考人(八代尚宏君) ありがとうございます。
おっしゃるとおり、働き方というのは労使が決めるもので政府が強制することはできないわけですが、今の労働法制というのは、暗黙のうちに今の日本的雇用慣行、固定的な雇用慣行ですね、これを保護する方向に制度があるわけでして、これを中立的なものにしていくということは十分政府ができることだと思います。
これまで雇用の流動化という言葉は厚労省ではタブーのように使われていたんですが、最近は内閣の方でのいろんな政策で正式に認められてきた。雇用流動化を進めるためには、例えば退職金の優遇税制というのが、長く勤めるほど退職金が上がって、それを税制的に優遇している所得税制と、これはやはりおかしいわけでして、何というか、例えば退職金を前払するというようなことがある企業なんかで行われたんですが、そうすると税制上で非常に不利になってしまうという、これはやはり中立化しな
全文表示
|
||||
| 八代尚宏 |
役割 :参考人
|
参議院 | 2024-05-23 | 内閣委員会 |
|
○参考人(八代尚宏君) 時間もないので手短にお話ししますと、私は基本的に消費税でやるべきだと思います。これは、繰り返し言いますが、三党合意のときの結論でもありますし、消費税が一番その経済活動に対する効果としては、何というか、公平であると。
つまり、高齢者も負担するし、何といっても、資産は持っているけど所得のない人というのはもう保険料ではほとんどカバーできない、今の場合は。それを、高齢者というのは資産はたくさん持っていますので、そういう意味で、保険料というのはやっぱり労働所得に対する税なわけでして、これはもう基本的に言えば、でき得る限り抑制しなければいけないというのが一つの論理で、だからこそ年金の保険料も上限が決められているんだというふうに理解しております。
|
||||