法務委員会
法務委員会の発言27467件(2023-03-07〜2026-01-23)。登壇議員566人。関連発言を時系列で確認できます。
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発言一覧
| 発言者 | 肩書 | 院 | 日付 | 会議名 |
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| 古庄玄知 |
所属政党:自由民主党
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参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
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三人の参考人の先生方、本当にありがとうございました。
自民党の古庄玄知です。
この改正法案の二百十八条三項、電磁的記録を保管している人などに対して提出しなさいと、今度、提出したら提出したということを黙っておきなさいと、こういう条項があるんですが、この秘密保持義務というんですかね、何か聞いたことがあるなと思って思い出したら、刑法百三十四条ですかね、秘密漏せつ罪という、弁護士とか医者とか産婆さんとかが職務上知り得た秘密を外に漏らした場合、これは刑罰の対象になります。
そこで、この刑法百三十四条の秘密漏せつ罪の違法性と、今回の電磁的情報を取り扱っている人がその情報を提供したときにそれを漏らした場合、どちらの方が違法性が高いというふうにお考えになるでしょうか。これ、三人の参考人の先生方の感覚でよろしいので、順番に一分以内にお答えください。
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| 成瀬剛 |
役割 :参考人
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参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
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お答えいたします。
刑法の百三十四条の秘密漏示罪は、医師や弁護士等に対して、私人がプライバシーに関わる情報を提供せざるを得ないような関係にあることを前提に、そのような職務にある者がクライアントから得た秘密を漏示してはならないという趣旨で定められているものです。
これに対しまして、本法案に含まれている秘密保持命令というのは、当該電磁的記録提供命令に応じてデータを提供したという事実を情報主体に伝えることがその後の罪証隠滅等に及ばれるリスクがあると。すなわち、その命令を守らなかった場合に捜査妨害とかが発生するということを想定したものでありまして、そもそも守ろうとしている法益が異なるものだと理解しております。
ですので、どちらが重くあるべきかというのは一概にはお答えできないというのが回答になります。
以上です。
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| 河津博史 |
役職 :日本弁護士連合会刑事調査室室長
役割 :参考人
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参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
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今、成瀬参考人御指摘になったとおり、保護法益が異なりますので一概に比較することはできないのではないかと私も思います。
ただ、弁護士としまして、やはりこの弁護士の守秘義務というのは非常に重いものがございますので、それよりも法定刑が、本法律案の秘密保持命令義務違反が重いということについては違和感もございます。
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| 渕野貴生 |
役職 :立命館大学大学院法務研究科教授
役割 :参考人
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参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
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お二人の参考人がお答えいただいたところと重なりますけれども、その弁護士やお医者さんの守秘義務については、プライバシー、患者さんのプライバシーや依頼人のプライバシーを守らなくてはいけないという職務に対する信頼感、その職業に対する信頼感というものが保護法益になっているのに対して、今回の秘密保持命令は、司法作用に対する妨害という観点からの保護が求められているということですので、これ一概に比べることはできないというふうに考えますが、そもそもその罰則が付けられているということによる威嚇効果というものが、先ほど意見の中でもありましたけれども、様々な副作用を及ぼさないかということには注意が必要かと存じます。
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| 古庄玄知 |
所属政党:自由民主党
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参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
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これ、罰則の方を見てみると、秘密漏せつ罪ですか、漏示罪ですか、あれは六月以下の懲役で十万円以下の罰金、で、今回のその提供命令、秘密保持の罰則が一年以下の拘禁刑、それと三百万円以下の罰金、プラス両罰規定、法人も処罰しますよと、そういうふうな規定になっていて、かなり刑法百三十四条に比べて重いんじゃないかなというふうに刑罰の面から見ると思います。
先ほど、成瀬参考人と渕野参考人、法益が違うということを言われました。河津参考人も同じようなあれだと思いますが、私が考えたのは、医者とか弁護士のその職業倫理に照らしたときに、やっぱりその倫理に反して自分を信頼して委ねてくれた人のその秘密を漏らすという方が、やはり違法性の点では重いんじゃないかなというふうに考えまして、であるにもかかわらず、今回の、捜査機関から情報を出せと言われて出したらおまえ処罰するよと言われた、そっちの方が圧倒的に刑罰が重い。
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| 成瀬剛 |
役割 :参考人
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参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
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お答え申し上げます。
私は刑事訴訟法を専攻しておりまして、刑法の分野については専門家ではないんですけれども、まず、法制審議会の刑事法部会におきましては、刑法を専攻する研究者の委員、幹事の方もいらっしゃって、この秘密保持命令に違反した場合の法定刑がどうあるべきかということについて慎重に議論が行われたということをまず報告させていただきます。
その上で、この秘密保持命令に違反した場合がなぜ刑法の百三十四条の秘密漏示罪よりも法定刑が重くなっているのかという点について、私の考えを申し上げたいと思います。
先ほどの意見表明の中でも申し上げたとおり、秘密保持命令というのは、情報主体に電磁的記録提供命令が発令されたことが伝わると、逃亡、罪証隠滅が生じるおそれが高いというふうにうかがわれる場合に、そのことを裁判官の事前の許可を得た上で発令するものでございます。
そのような状況、かなり限られた
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| 古庄玄知 |
所属政党:自由民主党
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参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
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差押対象物件を第三者が所持していると、その物件を差押えに来ましたよといったときに、人からその物を預かっていて、いや、実はさっき警察が来て、あなたから預かっているものを持っていかれたんだよと。それによって、捜査の初期段階にそれによって捜査ができなくなるという場合もたくさんあるんじゃないかなと思うんですが、今までは差押えの場合はそういう口止めみたいなことはしていなかったのに、今回はそういう口止めみたいな条項を初めて作ったのはどういう意図なのか、その辺について、成瀬参考人、お願いします。
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| 成瀬剛 |
役割 :参考人
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参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
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先生が御指摘のとおり、現在の刑事訴訟法におきましては、捜索差押えを行った場合に、その被処分者が当該差押えがあったという事実を第三者に告げるということを止めるような規定というものはございません。ですので、現行法においては、捜査機関が捜索差押えを実施する場合には、そのような事態が発生し得るということも念頭に置いた上で、いつのタイミングでその強制捜査に着手するかということを考えているものというふうに理解しております。
それに対しまして、今回の電磁的記録提供命令というのは、むしろその現場に対する捜索差押えを行うよりも更に前の段階で事前にある程度情報を把握しておきたいという場面でも用いられ得るものですから、そのような段階で情報主体に提供命令が発令されたことが伝わるという事態を避ける必要性がより高いというふうに考えられて、今回の電磁的記録提供命令に関しては秘密保持命令が設けられたというふうに私自身
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| 古庄玄知 |
所属政党:自由民主党
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参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
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今の成瀬参考人の御意見を聞いて、河津参考人と渕野参考人、どのようにお考えなのか、お考えを聞かせてください。
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| 河津博史 |
役職 :日本弁護士連合会刑事調査室室長
役割 :参考人
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参議院 | 2025-05-08 | 法務委員会 |
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電磁的記録提供命令によって電磁的記録の提供が行われた場合に、その事実を犯人に知らされることによって捜査の妨げになる場合があるという一般論の限度では理解できないわけではございません。
ただ、今、古庄委員御指摘になったとおり、それは従来の捜査手法においても同じことは起こり得たはずであり、その電磁的記録提供命令というのが従来の捜査手法よりもより初期の段階でのみ用いられる捜査手法でないことも考えると、この制度に限って秘密保持命令を罰則付きで設ける合理性というのは必ずしも十分ではないのではないかと個人的には考えます。
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